このレビューはネタバレを含みます
本作のなかに松本清張や山本薩夫を見た。芸術至上主義と権力の魔性が主題であると私はとった。主人公は女性版ドン・ドレイパーといった趣で、本作はピカレスク・ロマンなのだ。
映画評論家の真魚八重子さんが、本欄でキャンセル・カルチャーに引っ張られた感想を書いておられるが、正邪が一夜でひっくり返るのがネットの世界。遠い昔、はるか銀河の彼方では、帝国の逆襲のあとに、ジェダイが帰還したと伝えられる。
主人公はイーストウッドや草薙素子のようにタフ。ここで試合終了となるようなタマではあるまい。人生はまだまだ続くのである。