ベルリン・フィルの主席指揮者ター。華やかな成功に不穏な出来事が混じり始めるが、完璧な世界をカチカチと整えながら精妙に進んでいくター。
鋼のような哲学を貫く彼女の内面には共感しきれず、転げ落ちるような展開に押し流された予想外のラスト(!)には驚きました。
なんとなく「ブラック・スワン」みたいな感じ?と思いながら観たけど「ヘルター・スケルター」の原作のラストみたいで突き抜けていて良かった。ホラーでもサスペンスでも無いはずだけど古いアパートとか仄暗い廃墟とか、ジェーン・カンピオンの「イン・ザ・カット」を彷彿とさせるザワザワ感もいちいち怖くて良かった。良きパパでもある男前なケイト・プランジェットには終始圧倒されました。