エンドロール？と思うくらいに長ぁ〜いタイトルバックにワールドな歌が流れてまして、クラシックじゃないんだ的な、この映画、一筋縄ではありませんよ感がもう溢れてまして、身構えちゃいましたが、続いての違和感は男性喋りのターの字幕。ああ、そういうことかと了解はしたものの慣れが必要でした。終わり方もよくわからずで、全体にもったりとしていてノれない作品でしたが、その設定の新しさに評価4の大台です。
何が新しいかと申しますと、つまりこのタクトを振ってるター、ケイトブランシェットさんは“オッサン”なんです。パターナルではないものの独裁的で権威主義的、妻がいながら若い女性にいっちゃたり、その性根は相当キモいオッサン。
この新しさ、これまでのマイノリティの描かれ方、それも芸術家となれば限りなく透明で繊細な人間像を想起しますし、自らのマイノリティ体験から、弱者に優しいイメージ。それがまあカギカッコ付きの“オッサン”。何かをポーンと飛び越えて世界の複雑さを教えられました。だから4です。僕間違えてます？
