みおこし

ワン・モア・タイムのみおこしのレビュー・感想・評価

ワン・モア・タイム(1989年製作の映画)
3.8
1963年、弁護士のルイと恋人のコリンヌは結婚、ミランダという娘にも恵まれ幸せの絶頂だった。しかし、突然の交通事故でルイは帰らぬ人となってしまう。それから23年後、新聞記者を志すアレックスという青年として生まれ変わっていたルイはミランダとコリンヌと再会、前世の記憶がよみがえる。自分はルイの生まれ変わりでコリンヌを変わらず愛していると言い張る謎の若者アレックスを不審に思うコリンヌだったが、やがて彼女もそれを信じ始め…。

若き日のロバート・ダウニー・ジュニア主演の秀作。彼が出演している転生ものといえば『愛が微笑む時』も有名ですが、本作も心温まる素敵な1本でした。
シビル・シェパード演じるコリンヌが年齢を全く感じさせない美しさで、年齢差のあるロバートとの共演も全く違和感なし。早くに夫を失い、強くたくましく生きてきた彼女が、愛するルイとの再会を機に一気に若返って目をキラキラさせる姿が本当に印象的。2人が初めて心を通わせるシーンは涙なしでは見られませんでした…!
そしてさらに本作が素晴らしいのはこのファンタジーを、あえてファンタジーで終わらせないところ。よくあるタイムトラベルや転生もののラブストーリーとは一味違って、途中からきわめて現実的な視点に回帰。コリンヌやミランダ、そしてアレックスにとっての”一番の幸せ”について考えさせられるエンディング。ライアン・オニール扮するルイの介添え人フィリップもこれまた本作のキーパーソンなのですが、彼のとあるシーンで私は涙腺崩壊…!

心温まる1本でした。観終わった後の心のぽっかぽか感が最高。
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