私は青柳翔さんのお芝居が好きですが、普段演じている側の人が作る側になった時どんな作品を作るのか興味がありました。
作品を観た感想は、初見と二回目以降とで見終えた後の感情が全く違っていて面白いです。
最初に感じた違和感の正体が知りたくて繰り返し観ている内に一人一人の表情やセリフのニュアンスからだんだん解ってきて、この作品の中の家族に情が湧いていました。
21分の物語の中に幾つもある小さなポイントを一つずつ整理していくと、それぞれの人物像が見えてきたり、実際には描かれていない家族の過去も想像できる。
見る人やその時の心情によって全く捉え方が変わると思うので観る程に深い作品です。
そして自分の中で物語を理解した時に改めてタイトルの「いくえにも。」に納得しました。
まずは先入観無しにフラットな状態で観て自分が感じたことを。それから他の感想や考察から視点を変えて解釈の幅を広げてみるのも楽しいです。
物語を解いていく中で監督の意図と一致している所とそうでない所、色々な意見があると思いますが、正解はなくて多様な解釈があっていい
心から素敵な作品に出会えました。
この作品をまた見返して自分なりの考察もまとめてみたいです。
