りっく

劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室のりっくのレビュー・感想・評価

3.8
序盤の30分でドラマ未見の一見さんにもキャラクターと世界観の最低限の情報は伝えつつ、横浜の高層ビル火災にその他のすべての尺を注ぎ込んだ潔のよい作りに好感が持てる。

まるで「タワーリング・インフェルノ」のようなパニック映画の中に危機と葛藤を盛り込み、それでも現場に乗り込んで人命救助を果たす必要があることを、政治的な思惑にがんじがらめになりながらも、最後は自らの正気や正義を問うて行動に移すさまが心に響く。特に賀来賢人のキャラクターがとてもいい。

回想シーンの多さは気になるものの、中盤から終盤にかけては説明的というよりは、エモーションのギアを引き上げる効果を果たしており、決して嫌な感じはしない。
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