緑

やまぶきの緑のネタバレレビュー・内容・結末

やまぶき(2022年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

松浦祐也と褥キララ目当てで鑑賞。

松浦の出番、短い!
行けなかったけど舞台挨拶にも
登壇していたので
こんなに短いとは思っていなかった。
「あいたくてあいたくてあいたくて」より
更に短かったように思う。
そのうち出演していなくても
舞台挨拶に呼ばれるようになるのではと
思えるレベルで短かった。
役どころは主人公と同棲する子持ち女性の
籍を抜いていない旦那。
女性が勤める学童保育らしきところに現れ、
戻ってくるよう高圧的に言う1シーンのみ。
で、この女性を演じているのは和田光沙。
「岬の兄妹」!
本作の和田は上手な和田だった。

褥キララは期待通りの存在感。
砂を歩くシーンでの振り向きカメラ目線では
射抜かれるような気がした。
いくら大都会岡山とはいえ、
あの紫のスウェットはどうなんだろう。
あまり洒落っ気があるのも
役柄的に違和感があるが、
もう少しいい衣装はなかったのか。
サイレントスタンディングへの参加は、
主張のテンプレ感もあって
途中までは学校で居場所ないのかなと
想像していたが、
母親が中東で戦火に巻き込まれて死んだ
ジャーナリストだと明かされて納得。

川瀬陽太は褥キララの父で刑事役。
娘のサイレントスタンディングに
怒りはするが「激怒」はしない。
父親としては頭ごなしで嫌な奴だが、
自身が意図せず起こした落石事故の被害者が
やくざの金を盗んだ件で引っ張られたときは
温情をかけていたので完全な悪人ではなかった。

主人公の韓国人男性が真面目に働き
社員への昇格が決まってすぐに
落石事故で脚を悪くして話が流れる。
事故時のひっくり返った車内での
「またかよ」の一言で
彼のこれまでの不遇な人生が全てわかる。
シンプルで強力な素晴らしい台詞!
仕事を失い、
でも和田とその娘との絆は失われず、
新たな職も得られたのは、
映画ならではの優しさだろう。

作品全体としてはコレジャナイ感が……。
コメント寄せてる層から
察するべきだったのかもだが、
かなりストレートなリベラル主張。
主張することやその内容は別にいいんだけど、
もっとマイルドな主張にしてくれたほうが好み。

本作の最大の長所は16mmフィルムでの撮影‼︎
色味もざらつきも雰囲気も最高!
緑