ぽぽん

君を想い、バスに乗るのぽぽんのレビュー・感想・評価

君を想い、バスに乗る(2021年製作の映画)
3.6
心から愛するという歓びを知る人。
心から愛する人を失うという辛さを知る人。
ストーリーはシンプル。だけどだからこそ優しさと温かさがより伝わってきた作品。

本作品にあったように今はSNS等で瞬時に世の中に情報や想いを発信でき、そしてそれを瞬時に受け取ることが出来る時代。
でも主人公のトムは自らの足で時間のかかるバスを何日も乗り継ぐというアナログな方法で目的を遂げる。もちろん彼が奥さんとの軌跡をバスで辿りながら直接現地に赴くことが重要で意味があったのだけれど、この時間の対比というか時空の対比が私には興味深かった。
反対に人の心や気持ちというものは時代が移ろいでも普遍的でそこがまた良かった。

世の中には身勝手な人もいる。
だけど手を差し伸べてくれる優しい人もいる。
優しさも過ぎるとお節介になるのかもしれないけど人間は持ちつ持たれつの関係でもいいのかもしれないとも思った。
私自身、人に頼るということがあまり得意ではない。
だけどたとえ不要であったとしてもNoと全てを跳ね除けるのではなく、時にはトムのようにThanksと受け入れることもしていきたいなと勉強にもなった。 

ロードムービーって景色も素敵だし、人々の交流もある作品が多いから本当好き。
ウクライナにどうか早く平和が戻りますように…🇺🇦

ピーター・ペティグリューのイメージしかなかったけれど、90歳を演じられたティモシー・スポールさんの演技力。さすがでした👏
ぽぽん

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