最初から匂わせぶりが過剰な玉木宏、
いまどき、デジカメとプリンターを活用するステレオタイプな捜査方法、
カチカチとなる分厚いデスクトップパソコンで
検索ワードをクローズアップする演出のダサさ、
全体的にテレビドラマのような誇張の表現だなあと
序盤から気が散ってしまう。
主演が南沙良だとどうしても期待してしまうのだが、
主要人物の全体的なぎこちなさは
特に後のどんでん返しの布石という訳でもなく、
スピード感を無視した丁寧すぎる演出が故だと気づいてしまった。
特にラスト、その動きをしなければ
観客が理解してくれないとでも思ったのか
CG何だかわからないが気持ちの悪いヌメヌメしたアクションがあるのだが、
それほど観客の理解度が信頼できないものなのか、
とても舐められた印象を受けた。
(全体的にそうなのだが)
逆に、
心はともかく見た目身体が別の人であるのに
速攻で妊娠させてしまう父親のサイコぶりは
実は鑑賞後にじわじわとくる、人間キモイ的な
気色悪さに溢れていて、見終わってから徐々にスコアが上方修正された。
目がギョロギョロと動くシーンなんかは
鳥肌も立つし、Jホラーっぽくない
音で無理やり脅かすスケアジャンプ的な手技も
意外に嫌いではなかった。
終盤ですりガラス越しに待ち構えている人が
流石に予想外すぎて、
そうした唐突さも良かった。