わざわざ他の作品の名を挙げることはしないが、ジャパニーズホラーとは異なり、雰囲気もそれほど恐ろしいものではなく、ジャンプスケアでもなかった。そういう意味では多くの感想が述べているようなものであることは違いないだろう。本作はほぼ全てに於いて消化不良のまま進行し、あろうことか、そのまま、終了した。然し、結論に至るまでの違和感は僕が気付いたかそうでないかを問わず、随所に散りばめられていると予感している。その一つ一つを回収し、考察することはしないが(夜も遅いし、僕はそういうものが苦手だ)、そういう意味では巧く考察の捗るような作品であると思う。良くも悪くも、こちらもそういう態度で紳士的に接しなくてはならない点はホラーらしくないかもしれない。
