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きさらぎ駅のリスト係のレビュー・感想・評価

きさらぎ駅(2022年製作の映画)
4.0
普通に怖かったし、ドキドキワクワクする異世界冒険ホラー。
やっぱりこういうチープなB級オカルト作品は本当に大好き。
電車の寝過ごしは異世界導入の王道だけど、本作はそこがちょっとひとひねりされててドキドキした。
どこにでもある普通の駅から超簡単な方法で行けるきさらぎ駅。
この「本当に行けそう」感がいいのよ。
オカルトマニアの女子大生のヒロインが異世界への行き方がわかり、異世界行きの電車に乗るときに半信半疑のためらいを見せるシーンがすごく印象に残った。
あの気持ちはわかる。「この現実」に対する不安や不満や違和感や絶望感を抱いている人には、少なからずわかるんじゃないかな。
きさらぎ駅に行けば今もヒロインと先生の姪の制服美少女がいて、いっしょにあの変な世界を冒険できるんでしょ。
クソみたいな「この現実」よりよっぽどいいじゃんか。
いや、わかってるって、ないんだけどさ、きさらぎ駅なんて。
でも、でもね、いざ、本当に、本っ当に「この現実」でどうにもならなくなったら、行ってみようかな、行き方知ってるもんね、みたいな。
そういう「心のきさらぎ駅」を持っておいてもいいんじゃないかな。

※本作はエンドロールの後に続きがあります。
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