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アリスの空のakubiのレビュー・感想・評価

アリスの空(2020年製作の映画)
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やがてやってくる哀しみ(内戦)を予感させてしまうくらいに幸せな日々に、眺めているだけで涙があふれる。消えてゆく友人たち。去ってゆく家族たち。家のなかにもひかれてしまった境界線。波間に消えていった愛の言葉たち。宇宙の星はひとが忘れていた愛の閃き。お願い。愛を、思い出して。

ストップモーションやアニメーション、遠見などの演出がとてもキュートだった。舞台を観ているような絵本をよんでいるような心地で、祖国へ帰れなかったワジディムアワッドとレバノンを愛するクロエマズロが描いているという背景を想い、哀しみと喜びがおなじくらい沁みた。
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