あべ

マイ・ブロークン・マリコのあべのレビュー・感想・評価

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)
3.6
結論は原作の方が好き。
あの熱量がなかった。
同じ方向性の邦画だと、「宮本から君へ」くらいじゃないと中々難しいものがある。

①永野芽郁さん
頑張ってたんだけど、頑張ってるなって印象。板にはついてなかった。感情解放系の演技慣れてなくて、マリコの父と居酒屋のおっさんたちに向けたどなりのベクトルがほぼ一緒。
あと1.3〜1.5倍くらい感情量ほしい。
タバコを実際に吸うのはわかる。仕草とか慣れないと不自然になるし。
ただじゃあシイノを誰ができるのかと言われるとむずい。満島ひかり、松たか子、蒼井優レベルじゃないと難しそう。わんちゃん広瀬すず?
まじで命削るくらいの覚悟ないとできない役ではあるかも。

②演出
タナダユキ監督好きだから期待してたけど、、
もーっと凝縮して60〜75分尺でも良さそうだった。原作を忠実に再現するなら。
長いな、って感じるシーンが所々あったかも。
シイノが言ってるけど、骨壷持ち出してからは「非日常」であって、ある種のトリップ状態というかマリコの亡霊に取り憑かれてるみたいな状態にあるのが劇中のシイノ。常に無酸素運動してて、窒息する手前でぶっ倒れて、んでまた次、みたいなシイノが一番の魅力なのに、全体的にどこか落ち着いた印象があって、なんか少し違うなと思ってしまった。
たぶん、音楽が少なかったのと、悪い意味で画作りが丁寧だったからかな。
あと、ほぼモノローグで出来てる漫画の表現を落とし込みきれなかった印象。ドラマっぽくてチープな感じだった。
自分ならこうする、が全体的に勝ってしまったな、

最後の「助けて」はよかった。

尾美さん仏壇倒すのわざとらしくて笑った笑
あべ

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