わたなべのどか

マイ・ブロークン・マリコのわたなべのどかのレビュー・感想・評価

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)
3.0
ある日、トモヨがテレビで飛び降り自殺のニュースを何気なく見ていたら、亡くなったのは自分の幼馴染みのマリコだったことに気付く。
マリコは幼い頃から父親の虐待を受け、大人になってもDV男と付き合ったりとするような、何かと心配要素の多い友達で、一方でトモヨは中学生くらいからタバコを吸うような、パワハラ上司すらにもへこたれない、負けん気の強い性格。全然性格の違う二人でもお互いに依存しあっていた。トモヨはマリコが私に何も言わず死ぬわけ無いと死んだ理由を探す。

2023/1/19
結局最後までトモヨが何故死んだのかわからないので、スッキリしないところは腑に落ちない。物語はトモヨ主観で進んでいくので、マリコが実際どうだったか分からない。マリコが父親に包丁向けるシーンが回想されるけど、その前後に何があったのか描写されなかった。
ただ、親友が自分が知らない間に死んでしまった、というトモヨの心の声は沢山描写され、かなり感情移入して観ることができる。クールなトモヨが本当はマリコがめちゃ大好きだったと伝わるのがいい。もし死んだときにこれだけ憂いてくれる友達っていいと思う。
物語に大きく関係はないが、ブラック企業で働くトモヨが上司のかなりのパワハラに全く動じない姿はなんか清々しさと勇気もらえる。
スッキリしない終わり方だったけど、永野芽郁の今までにないワルっぽさと渾身の演技がすごく好きだった。