ゆき

マイ・ブロークン・マリコのゆきのレビュー・感想・評価

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)
4.0
家族のギスギス描写があるやつはやっぱり少し胸糞悪くて肌に合わない。でも自分にとって大切な人がいなくなった時、綺麗な記憶だけ残ることとか意外と自分が思ってるより日常生活にすぐ戻れてしまうところとかリアルだなーって、生々しいなーって感じた。映像っていうか斜陽とか陽の光の描写が素敵自然光と海とススキの映像ってなんであんなに美しいんだろう。ススキと海のシーンの永野芽郁のリップの色よかった。主要人物があんなに少ないのにこれだけ濃いストーリーを描けるのはどうしてだろう。実際にモデルになって話があるのか?モブのキャラクターの人生も気になるなんでこの人はどういう経緯があってここにいるのか?とか全部描き切らないところもこの作品の世界の一番いいところ、甘いところだけを贅沢に使ってる感じがして好きだった。90分しかなくてあえてモブの背景とか書かないこともこの作品の濃度を濃くするためには必要なのかもしれない。遺骨が空に舞って回想に入ったシーン、映像っていうかシイちゃんの記憶ではまりこは生きていて、いい記憶も悪い記憶もあるけどこの作品内の現在のまりこはただの遺灰でしかないんだと改めて実感させられて虚しさやあー本当にいないんだ。って感情を実感させられた。人が死んだ時の疑似体験ができる作品だった。窪田正孝の死んだ人のためにも生きないと〜みたいなセリフが薄ペラく聞こえなかった。すごいなあ、このキャラの背景も知りたいな。とにかく綺麗な作品だった。友情って感じの作品
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