ドイツ在住トルコ人のお母さんが、旅先でタリバン容疑をかけられた息子を米軍グアンタナモ収容所に収監されてしまって、警察も行政も助けてくれんくて電話帳で人権弁護士を探して2人でアメリカ行って第43代米国大統領ジョージ・W・ブッシュを訴訟するぜって話。そのお母さんがあまりにもあー、居そう…って思わせてて、このシリアスな題材を遠くの国の他人事とは思わせない感がある。怒涛の展開なので規格外にパワフルな肝っ玉母さんを想像したけど、絶妙に味わい深い性格の一般的なお母さん。でも息子のためなら何でもする。演じたメルテム・カプタンの本職はコメディアンでこれが映画初主演だそうですが、絶妙の塩梅でうまい。そしてこのお母さんのキャラだからこそ身につまされる。人権が他人事の人なんていないと。母の日こっち見るべきやったかな…。
