序盤からセリフがまんま同じで、楽しく観られた。
ファスビンダー版で印象的だったカメラワークは息を潜め、代わりにカットを割りまくっていたように感じる。またコミカルさも付け加えられ、より映画的になっていたので、現代に通用するリメイクだという印象。
室内劇としてはファスビンダー版の方が上だし、出来も良いと思う。ファスビンダー版でのマレーネの存在感や、強烈なラストに比べたら今作のカールは顔芸感強いし、ラストもイマイチ。
ただメノーシェやアジャーニの演技はとても良かった。特にアジャーニはさすがの存在感で、魅力も相変わらず変わっていなかった。シグラに関しては、役を変えて出ていたものの、今作はフォン・カントの母親の印象が薄かったのでさすがにファスビンダー版の方が良い。母親がマレーネを見下ろすシーンが好きだったんだが、今作では無かったのが残念。