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苦い涙のNSのレビュー・感想・評価

苦い涙(2022年製作の映画)
4.2
序盤からセリフがまんま同じで、楽しく観られた。

ファスビンダー版で印象的だったカメラワークは息を潜め、代わりにカットを割りまくっていたように感じる。またコミカルさも付け加えられ、より映画的になっていたので、現代に通用するリメイクだという印象。

室内劇としてはファスビンダー版の方が上だし、出来も良いと思う。ファスビンダー版でのマレーネの存在感や、強烈なラストに比べたら今作のカールは顔芸感強いし、ラストもイマイチ。

ただメノーシェやアジャーニの演技はとても良かった。特にアジャーニはさすがの存在感で、魅力も相変わらず変わっていなかった。シグラに関しては、役を変えて出ていたものの、今作はフォン・カントの母親の印象が薄かったのでさすがにファスビンダー版の方が良い。母親がマレーネを見下ろすシーンが好きだったんだが、今作では無かったのが残念。
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