ファスビンダーをほぼ観たことがない状態で鑑賞。この直後にファスビンダー版も観た。主人公が男性になった点を除けば筋書きは驚くほど一緒。しかし、作品の雰囲気は別のものへと変えることに成功していて、一言でいうとめちゃくちゃ笑える。
ドゥニメノーシェの演技がとにかく楽しくて、恋に狂い、怒り、涙するおじさんピーターの姿は原作ペトラの醸し出していた雰囲気とは違うものになっている。その変化がとても好き。すべてを室内で完結させたファスビンダーと異なり、わずかに建物の外の視点が混ぜられているがそれもいい味を出している。