くさむすび

午前4時にパリの夜は明けるのくさむすびのレビュー・感想・評価

4.9
レア・ミシウス作品でお馴染みノエ・アビタ演じるタルラ、深夜ラジオに救われた映画好きって、完全に俺じゃんと思いながら感情移入してしまった。
シャルロット・ゲンズブール演じるエリザベートは、自分自身も辛い状況にありながら年下である若者に救いの手を差し伸べる。見ながら「フランス版『夜明けのすべて』みたいな話だな」と思ったし、AからBへ、BからCへの助けの連鎖が本当に心地良く観客への訴求力もある。過度に説明的ではなく、あくまでも日常を切り取った形なのも好みだったし、曖昧に終わる関係性もあるけど、今作の中では「人生ってそんなもんじゃん」みたいに丸めこめる。
人生辛い時があった時に見る用で、『夜明けのすべて』と今作は常に手元に置いておきたい。
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