くさむすびさんの映画レビュー・感想・評価

くさむすび

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彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

4.5

久々に鑑賞。白石和彌作品の中でも間違いなく傑出している作品。恋愛映画って共感できなければできないほど面白いと思っているので、今作の十和子はなんで陣治と一緒にいるのか全く分からず、その人物造詣の作り込み>>続きを読む

お隣さんはヒトラー?(2022年製作の映画)

3.2

ヒトラーという敵を知るために、ヒトラーの評伝なりを買いまくって自ずと詳しくなっていくところで笑った。ただちょっと緩すぎる。もっと鋭利な話運びを期待していただけに、陰謀論チックな展開でこれでは感動できな>>続きを読む

マーティ・シュプリーム 世界をつかめ(2025年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ポスタームビチケも買うくらい期待してた作品。楽しめたが、『グッド・タイム』や『アンカット・ダイヤモンド』と比べると相対評価で劣る。相変わらず自己のために人に迷惑をかけまくる主人公のドタバタ劇はもう名人>>続きを読む

ローラーコースター(2013年製作の映画)

2.0

『ロビー!』の予習で鑑賞。役者としてのハ・ジョンウは大好きだが、今作は擁護しかねる。
カタコトで笑いを取るのとか2026年に見ると古すぎて笑えないし、そもそもギャグ描写が振り切れてないので、笑って良
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ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

3.2

プロム的なものが入ったり、真っ当な学園ものの様相を呈しているが、心に残るものが少ない。2作目同様、描きたいことが多すぎるので長尺の割に一個一個のイベントが薄くなっている。急にヴォルデモート出てくるあた>>続きを読む

少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)

4.1

息子/母親がどんなことをしでかしたのかを終盤まで秘匿しているので、過去編で何をやったのか/何故そうなったのかの過程を語るという映画の目的が明白になっているし、現在パートで娘や父が一切出てこないのが全編>>続きを読む

DEAD OR ALIVE 犯罪者(1999年製作の映画)

3.5

最初ふざけてたのにそれ以降意外と真面目で肩透かしかと思いきや、ちゃんと大花火を上げてくるの流石すぎる。単に荒唐無稽なんじゃなくて、しっかりフリとして真面目に話を作ってきたから出来たと思う。
新宿・歌舞
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ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年製作の映画)

3.9

シリーズの中では今の所一番良かった。シリウス、ルーピン、スネイプ辺りの個性が際立っているし、ハーマイオニーの努力家な部分が物語に活きてくる設定、タイムループ的趣きなどが面白くて前2作に優っている。この>>続きを読む

砂の器(1974年製作の映画)

3.2

優れた映画なのは分かるけどあんまり好みじゃない。手がかりが皆無に等しい殺人事件を追う所を入念に見せていて結構楽しめてたのに、捜査発表の場面で劇中で語られていなかった新事実が何個も出てくるのは後出しジャ>>続きを読む

ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002年製作の映画)

3.3

前作がシリーズの世界観の説明をしなければならない分、散漫な語りになっている印象があったが、今作は秘密の部屋周りのミステリーに絞って描かれているのでとても見やすくなっている。ただ流石に長い。2時間10分>>続きを読む

ヒート(1995年製作の映画)

4.3

名作と言われているのは知っていたが、上映時間の長さに尻込みしていた作品。これ見たら並の犯罪映画では満足できなくなる。冒頭の輸送車?にトレーラーが激突して横転するシーン。一連の車の動きが止まった後に中古>>続きを読む

しあわせな選択(2025年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

原作既読。パク・チャヌクの毎作品新しいことに挑戦している姿勢が自分は好きで、今回は真正面からエンタメ映画を作っている所が新しい。笑えるシーンも多くあり、140分の時間を感じさせないほどの力作であるのは>>続きを読む

サリー(2023年製作の映画)

3.5

多様な価値観をそれぞれ肯定しながら、映画には一本の芯が通っている。主人公の浮かれぶりから分かるように、恋愛は気持ちが昂り、気持ちを上向きにさせる側面もあるけれど、別にしなくても良い。恋愛の良い面を描き>>続きを読む

ダーティハリー2(1973年製作の映画)

3.9

射撃の才能という要素が一つキーとなり、警官のパネルを撃ってしまうシーンや犯人の早撃ちなど、全編にわたって記号を張り巡らせながら手堅く作っている印象。大胆なカーチェイスをやった後に、暗がりでの静かな追い>>続きを読む

キートンの探偵学入門/忍術キートン(1924年製作の映画)

3.9

スクリーンの中に入り込んで不憫な目に遭い続けるところの畳み掛け、100年以上前とは思えないくらい。声出して笑う場面も何回かあった。ラストの窓枠というフレームの使い方も見事。

ダーティハリー(1971年製作の映画)

3.5

無法者に対し適正な法の手続きに則って追い詰めることの難しさみたいな、あまり考えなかった視点に気付かされる。犯人との駆け引き自体にそこまでの面白みを感じたわけではないけど、刑事という職業と心中する覚悟が>>続きを読む

レンタル・ファミリー(2025年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

映画という表現媒体との親和性がすこぶる高い。劇映画自体役者が何か役になりきる、いわば虚構から観客の本物の感情へと訴えかけるわけだが、今作のレンタルファミリーのサービスも何者かになり切って偽りの関係を築>>続きを読む

嵐が丘(2026年製作の映画)

-

朝一の回とはいえ、公開5日目で貸切は流石に悲しい。エメラルド・フェネルの新作ということで題材には惹かれないまま鑑賞したが、寝不足もありおそらく1時間半ほど寝てしまった。ムービーウォッチメンの課題映画に>>続きを読む

私のすべて(2024年製作の映画)

1.7

女性を妊娠させた障害者の息子、その息子と生まれていく距離、病床に伏す母親、束の間のロマンス。色々な角度からモナという女性を立体的に描写していこうとしているが、97分という尺の短さも仇となり、どれもこれ>>続きを読む

スカーフェイス(1983年製作の映画)

4.2

『グッドフェローズ』のように取捨選択が優れていて、今作も謀反があってからのサクセスストーリーをテンポ良くダイジェスト的に見せていく。気づいたら豪邸が立っているという拍子で、過程に興味がないのが丸見えで>>続きを読む

海底47m 古代マヤの死の迷宮(2019年製作の映画)

3.6

前作からジャンプスケアの数、サメの凶暴性が更にパワーアップしている。途中までは何だか暗くて見辛いし、脱出経路を探すために泳いでいるだけなので前作の方が優れているかなと思っていたが、盲目のサメを翻弄する>>続きを読む

海底47m(2017年製作の映画)

3.5

『おさるのベン』がまあまあ面白かったので、ヨハネス・ロバーツ監督の過去作を鑑賞。『おさるのベン』はタイムリミットのサスペンスがないところに不満を覚えたのだが、今作は深海で有限な酸素があることでスリルを>>続きを読む

神田川淫乱戦争(1983年製作の映画)

4.0

楽天TVレンタルサービス終了前に駆け込み鑑賞。『ドレミファ娘の血は騒ぐ』が全く理解できなかったから今作も理解できないだろうと思っていたけど、ヒッチコックの『裏窓』的展開からは予想もつかないほど楽しい作>>続きを読む

超時空英雄伝エイリアノイド PART2:終局決戦(2024年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

つまらなくはなかったけど、もっと面白くなった気がして止まない。PART1、PART2に通じて言えるのが話の進みが遅すぎるということで、PART1は話の全貌が見えないまま神剣の取り合いをやってるからで、>>続きを読む

渇き(2009年製作の映画)

3.8

愛で不自由を跳ね除けるという点では『お嬢さん』と精神性が近い作品ではある。『お嬢さん』の完成された恋愛描写を見た後だと、前半の緊張感の欠けた愛の駆け引きは物足りなさを覚える。ただ後半からのツイストこそ>>続きを読む

ハリー・ポッターと賢者の石(2001年製作の映画)

3.5

1ミリも見たことがないハリーポッターシリーズ制覇への道①
シリーズ1作目なので、世界観の説明という側面が強い。ただ魔法学校の中で話が進むにも関わらず、それなりに壮大な冒険が展開される意外性は良い。未見
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お嬢さん(2016年製作の映画)

3.9

2020/5/19以来の再見。
高校生の時に見て好きじゃなかったチャヌク映画だけど、色々なチャヌク映画を経た今見たら見方も変わるかもと思って再見。「大好き!」とまでは言えないが、前見た時よりは好きにな
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おさるのベン(2025年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

期待してなかったのもあるけど、意外と悪くない。『NOPE』のチンパンジーシーン。顔を顰めたくなるくらいに甲高い鳴き声、高い知能、凶暴性には心の底から恐怖を覚えた。ベンが泳げないプールとベンが佇むプール>>続きを読む

第三の男(1949年製作の映画)

4.0

序盤は主人公が危うい不安定な立場に置かれており、とある発見で主人公が確固たる役割を得て、サスペンスミステリーからドラマに転じていく物語のスライドの滑らかさが見事。
モノクロだから活きる影の使い方。暗闇
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恋に至る病(2025年製作の映画)

2.5

取ってつけたような「ブルーモルフォ」の設定を軸に進めていった辺りから「なんか違う」感が漂い始めて、中盤は自分が求めているものと常に位相がズレていた。雲を掴むような景という人物のミステリアスな面に重きを>>続きを読む

君の顔では泣けない(2025年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

泣けたなあ。全世界で2人だけしか共有できない悩みを15年抱えながら、人間関係も世界も変わる中で2人だけは手を取り合い連帯してきた。その連帯の強さが湧き出る、終盤の電話のシーンは涙なしには見られなかった>>続きを読む

遺書、公開。(2025年製作の映画)

2.0

名誉ある肩書きやカーストに縛られる、陽キャも辛いよ系映画。上位そもそも遺書を自由に家に持ち帰れる時点でいくらでも書き換え可能だし、なぜそこまで効力を持つものだと信じてやまないのかが終始疑問。「〇〇をや>>続きを読む

ションベン・ライダー(1983年製作の映画)

4.3

3人の心情云々やストーリーより、映像に
強く魅せられた。細かいことを抜きにして「素晴らしい!」と言ってしまいたいくらいに一つ一つのショットが強い。望遠の多用によって印象に残る顔が少ない分、カメラが3人
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マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

4.0

ミステリー映画的な快楽をもたらしてくれる事件の真相は面白いし、殺人の未来予知によって起こる「殺人が起こるのか否か」というタイムリミットのサスペンスが随所で差し込まれていて作品が弛緩していない。
過去の
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ビッグ・ヒート/復讐は俺に任せろ(1953年製作の映画)

3.2

ハードボイルドな主人公は良いのだが、ラング映画の中ではあんまりハマらない方だった。同じ枠組みでも、物語の強度が『暗黒街の弾痕』に及んでいないような。

センチメンタル・バリュー(2025年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ヨアキム・トリアーの作品で初めて純粋に良いと思えた。
まず映画監督論として面白い。グスタフの口ぶりから見るに、家族よりも自らのキャリアを優先し、出ていったことで溝が生まれた父親と娘たち。映画で離れた距
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