このレビューはネタバレを含みます
変貌した日岡を完全に食った上林の極悪っぷり。大上からのパワーダウンは否めない。でも瀬島の家のシーンで、今作の楽しみ方が分かった気がする。とある一言が図らずも大上という刑事に対する見方みたいなものを少し>>続きを読む
フェイクドキュメンタリーなんだけど、映画の中の製作陣と被写体の関係性がよく分からない。被写体に近い割にカメラマンは声を発さないのが気になるし、それがノイズになって映画に入り込むのを妨げているような気が>>続きを読む
1作目はパク・フンジョンの中でも面白くない方に分類される映画だと個人的には思っているので、2作目に当たる今作は映画館で見なかったんだけど、前作みたいな早送りしたくなるほどの退屈な話運びはなく割と楽しめ>>続きを読む
これが『Saltburn』や『聖なる鹿殺し』の源流か。ヌルッと始まり、ヌルッと物語を展開していくのが気味悪い。バカなのでこの映画に込められた深い意味合いなどは全くピンとこなかったが、ストーリーを追って>>続きを読む
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大林版『異人たちとの夏』に乗れなかった反動か、今作はしっくり来た。特に後半の両親との別れのシーンは主人公が別れを切り出すのではなく、両親側から別れを告げるアプローチがすごい良かった。だからこそ突然やっ>>続きを読む
外面は普通のヴェネチアの街並みだけど、内面はオーバーツーリズムに対する市民の嫌悪感情が募りに募って過剰な抗議活動に発展する一種のディストピア的な世界観の居心地の悪さ。最初は「そこまで目くじら立てなくて>>続きを読む
『異人たち』予習。
ファンタジーとしては曖昧な所にハマれず、真相も予想の範疇だった。けど終盤の強烈さは完全に予想外だし、残酷ながらも美しい愛の話は胸にくるものがある。死が一つのテーマでありながら、生の>>続きを読む
テンポ良く進む編集によってサクサク見れるし、ポーカーで巨万の富を得た設定が、終盤の命懸けの心理戦に説得力をもたらしているのも良かった。
ただストーリーが悪すぎる。新鮮味が全然なく、どこかで見たような要>>続きを読む
レア・ミシウス作品でお馴染みノエ・アビタ演じるタルラ、深夜ラジオに救われた映画好きって、完全に俺じゃんと思いながら感情移入してしまった。
シャルロット・ゲンズブール演じるエリザベートは、自分自身も辛い>>続きを読む
想像以上に変な映画。途中まではのれてなかったんだけど、登場人物全員イカれている事実を受け入れてからはそこそこ楽しめた。
パブロ、指輪、パプリカチキン、鶏、ポレットを追う姉、ストライキで自由を求める人々>>続きを読む
単純な疑問だけど、なぜジジイ目線オンリーで話を進めようと考えたのかが気になる。どう考えてもこの手の話なのにジジイ目線しかない時点で一筋縄ではいかないことが開始数分で分かるし、それを悟らせないためにもジ>>続きを読む
"狂犬"という名の教官のもとに、あらゆる暴力が許容されている少年院で復讐を企てる中で、弟を救えなかった過去への贖罪。そして自分に対する戒めのように、返り討ちを覚悟で所構わず自暴自棄に殴りかかっていく。>>続きを読む
ナチス・ヒトラー映画強化週間⑥。
プロパガンダ映画なのでつまらない所もあるが、ヒトラーの話術や国民のモチベーターとしての能力は天性のものがあったんだなと今作を見て実感する。「絶えず指導者は変わってきた>>続きを読む
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面白くはあるんだけど、見てて心踊らなかったのが正直な感想。実在するラッパーの話という事前情報からは想像もつかないような逆サクセスストーリーで笑った。若気の至りで薬を売ったり、暴力に走ったりするのは分か>>続きを読む
ナチス・ヒトラー映画強化週間⑤
上部だけの事実で物語が進行していくので、そこから見える心情の深層に肉薄しているとは到底思えない。例えば息子が戦死する前の生活とか、手紙を書く中での葛藤などを見せてくれな>>続きを読む
初ゲキ×シネ。久保史緒里さん目当てで鑑賞。上映前に軽いあらすじを読んだくらいの知識で見たが、めっちゃ楽しかった。入れ替わりものなので、どうやって元の体を取り戻すかを試行錯誤する話かと思いきや、そこはあ>>続きを読む
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パク・フンジョンは『THE WITCH』とかじゃなくて、一生ノワールを撮り続けてほしい。ここ数年の韓国ノワールでは断トツで1位。僕が考える傑作韓国ノワールに揃っている3つの要件①ドラマの面白さ②血生臭>>続きを読む
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何回チャレンジしても"真珠"のシーンが本当にダメで毎回完走できずにいたのだが、やっと乗り越えることができた(大分キツかったけど)。
暴走する刑事と、既得権益に染まっていない刑事のせめぎ合いが面白い。「>>続きを読む
ナチス・ヒトラー映画強化週間④。
ユダヤ人であるスピルバーグが今作を撮った意味は十二分に感じられるが、いくらなんでもこれで3時間15分は流石に長い。スピルバーグほどの天才ならもっと短くまとめられたので>>続きを読む
冒頭の完璧な犯行には程遠い場当たり的で杜撰な死体解体から面食らう。不細工だと罵られても全然動じてない所に彼の今まで歩んできた人生を感じたり、フリッツの部屋に消臭剤が置いてあったりなど細かいところでリア>>続きを読む
ナチス・ヒトラー映画強化週間③。
ドキュメンタリーチックの大胆なズーム、固定していないカメラなど徹底してリアルを追求していて緊迫感がある。あの贋札製造所にいた人間の中で、生きるために贋札を作り続ける者>>続きを読む
ナチス・ヒトラー映画強化週間②。
劇映画パートと当時の生存者にインタビューをするドキュメンタリーパートが綯い交ぜになっている構成なんだけど、自分は説明が多すぎない映画が好きなので、当時の心境を当事者が>>続きを読む
ナチス・ヒトラー映画強化週間①
映画的に特筆すべきシーンもないし、ひたすらナチス幹部が"いかに効率よくユダヤ人を処理するか"の問題を議論するだけで切り返しが大多数を占めている映画。胸糞悪い作品だが、不>>続きを読む
『関心領域』予習。『アンダー・ザ・スキン』よりは楽しめた。
途中までめっちゃ良かったんだけどな。序盤にショーンの謎を見せるから余計なことを考えずに物語に入り込めるんだけど、ただでさえファンタジックなス>>続きを読む
初っ端の「自分がこの世界の主人公だ!」と言わんばかりの横柄な客を中心に据え、明らかに上手くやれていない居酒屋店員と彼女を助ける男は画面の端のほうにいる構図。そして2人の関係が縮まった後に出てくるタイト>>続きを読む
『蛇の道』の続編としてこれ以上ない題材で見せる、新島の荒治療セラピー映画。復讐とは違う私情の入らない殺しの仕事を請け負い、空虚な毎日をひたすら積み重ねる。笑いが時々生まれるのに、作品を纏う重い雰囲気が>>続きを読む
『関心領域』予習
ジョナサン・グレイザーの映画は『THE FALL』と今作しか見ていないのでまだ何とも言えないけど、高低差を使うのが上手い監督だなと思った。今作もスカヨハと一線を越えようとした男たちは>>続きを読む
ブラックベリーを生み出したRIM社の栄枯盛衰。事業規模、社風、上司、人間性、ブラックベリーがシェアの半分を占めていた時代からiPhoneが台頭し始める時代と、様々なものが移ろいゆく中でRIM社が築いた>>続きを読む
原作予習して鑑賞。そのおかげか、巷で言われている難解さは然程感じなかった。正直に言えば期待値以上ではなかったけど、ノーランに甘い人間なので良作の烙印を押してしまう。
原爆投下への賛美は当たり前だけど無>>続きを読む
『オッペンハイマー』の原作本の中で取り上げられていた反戦映画で、オッペンハイマーはこの映画を見て涙したそう。なので見てみた。
白黒映画の中の登場人物を識別するのが苦手なので、今は誰と誰が話してるんだか>>続きを読む
2020/9/18以来の鑑賞。そういえば今作の中でオッペンハイマーの名前も出てきていたなと見ていくうちに思い出した。
序盤で博士が言う「頭で考えないで、感じて」がこの映画の楽しみ方を間接的にノーランが>>続きを読む
『ブリックレイヤー』を見てレニー・ハーリン監督が気になったので鑑賞。
自分の合う合わないの問題だけど、ウケを狙った軽妙な会話劇が全然面白くない。「刑務所は入るより出る方が難しい」とか当たり前のことをカ>>続きを読む
大好き。映画館で見れば良かった。
大袈裟に盛り上げることなく、男が抱く過去の罪への意識、自問自答、カジノでのプレーをロートーンで淡々と綴っていくのが渋くてカッコ良い。平坦な映画で退屈だと思う人もいるだ>>続きを読む
小学生の時に見たけど断片的な記憶しか無かったので実質初見。
途中までは難しくて何言ってるんだかよく分からなかったが、数式で証明可能な科学と数字では証明不可能な人類が持つ愛の対比は良い。人類のために動く>>続きを読む
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荒木監督の前作『人数の町』が好きだったので見た。途中までは☆5.0をつけようと思うくらい良かった。
ミニチュアの建設中に寄ってきたてんとう虫を逃すので若葉竜也の人間性が見えてきたり、2回目の6月6日は>>続きを読む
上映前から眠かったのもあるかもしれないが、その眠気が覚めることは無かった。期待していたものを下回る盛り上がりの無さに2時間ひたすら眠気と格闘。
まず主人公のレンガ職人という設定が全然活きていない。序盤>>続きを読む