#コール・ジェーン
マイク・リー作品「ヴェラ・ドレイク」を地でいくアメリカ女性支援団体を基にしたドラマ。
裕福でリベラル、家族にも恵まれる主婦ジョイが、妊娠に起因する心臓病の治療の為に中絶を希望するも、医師会はこれを拒否。
女性が自分の身体の決定権もないことを痛感した彼女は、自身を救ってくれた「ジェーン」の活動に没頭していく。
（今でも保守的な州ではそうだが）中絶が違法だったり、男性優位な社会で女性の役割が限定されていた時代の悲哀を感じさせながら、自分のできることで誰かを救えるかもしれないという普遍的なメッセージが温かい気持ちにさせる。
女性に限らず、人と人が団結することでより良い社会を生み出す規範のような手堅さで、カタルシスの類いは弱いものの、トランプが保守派最高裁判事を指名した前回然り、女性の権利が今後も脅かされるであろうアメリカには必要な作品と言える。
