『ザリガニの鳴くところ』デイジー・エドガー・ジョーンズ、MCUウィンター・ソルジャー役セバスチャン・スタン主演のホラー。監督は本作が長編デビューとなる女性監督ミミ・ケイヴ。
ラスヴェガス映画批評家協会賞の新進映画人賞、オンライン女性映画批評家協会賞の新進監督賞などにノミネートされるなどかなり評価された作品。
ダコタ・ジョンソン似のデイジー・エドガー・ジョーンズが恋に不得手な女性を好演。ラブコメのような趣の序盤がまず面白い。マッチングアプリで卑猥な言葉を投げかけられたり、実際にあっても暴言を吐かれたりと男の勝手さに辟易している。しかし彼女には女友達がいて別に寂しいわけではなさそう。ここが普通のラブコメとは違うなと思った。
イケメンっぷりがハマるセバスチャン・スタンも素晴らしい。後半のシフトチェンジも違和感なくこなす演技力は確かなもの。
脱出ものとしてはそこまで捻りのある展開ではないが、女性たちの連帯で乗り切るのは爽快。そして女性たちの中でも勝手な男側に迎合する女性は容赦なく成敗される。そこも潔い。
全体に少し長く、思ったよりグロ描写がなく少し物足りなさはある。しかし気持ちのいい思い切った演出と役者陣の生き生きした好演が映画に活気を与えていてみていて楽しい。今年のオススメホラーの一つ。
