今後誰もが見るべき映画だと思う。
平日の午前中、自分達以外のほとんどがいわゆる中高年の年代だったことにも少し驚いた。果たして自分が高齢者であれば見ていたのだろうか。
高齢化社会という議題に対して、単純な高齢者の数を問題提起するのではなくその議題に包括している要素がハイライト的に見せられる。また妙にリアリティがあるところは少し恐怖すら感じる。
生と死に関する事柄はさまざまな要素が複雑に絡み合っていることを改めて思い知らされた。
ストーリー的には、登場人物それぞれの立場からの”PLAN75”が描かれるのが良い。これがことの複雑さ、もしくは単純ではないことをよく理解させてくれるのだろう。
上記にあるように話はとても興味深い。しかし個人的には劇中の描写や表現の恐怖が上回り、途中とあるシーンから不安感が収まらず落ち着いて見ることなんてできなかった。気持ち的に、目を離したくなることもあった。気持ちはごちゃごちゃになり、よくわからない感情ですぐには感想を書けなかった。
今でも少し思い出すと怖くなる。
ともかく、今年の映画の衝撃度でいうと確実に上位に食い込む。
日本の映画のテイストだろうと観劇すると違和感しかないだろう。描き方は全く邦画ではない。衝撃と脱力感そして複雑な感情ですぐに立ち上がれなかった。
スクリーンの前にいる鑑賞者に、ある意味狂気的に直接語りかけるようなシーンを覚悟して、ご覧いただければ。あくまでも、私の意見ですが。
それにしても、劇中PLAN75の行政ロゴがやけによくできるし狂気的だったなと。笑
