このレビューはネタバレを含みます
台詞がなくただ情景が映し出されているシーンが多く
不穏な音楽が流れる中
フロントガラスにあたる雪や
警備員の光るライトなど
その情景が哀しくて絶望的で
とても考えさせられる
上手なつくりでした
倍賞千恵子さんがとてもとても良かった
声と喋り方がとても良い
孤独、絶望、悲しみ、
でも気高さのある高齢者の役で
見ていてなんとかできないのか・・！と
思ってしまうほどこちらも辛かった
ちょうど最近姉と
歳を取ったら申請して死を選べるようになったらいいのに！という話をしていたのもあり、軽い気持ちで見始めましたが
一瞬も目を離せないほど見入ってしまいました。
私と姉は共に50代で、実の父の介護中で
父のことも自分たちの将来にも不安で
父に死んで欲しいというのではなく
周りにこんなに迷惑をかけるなら、私は長生きしたくない、という気持ちでした
でもこの映画を見ていると
何故かやっぱりこんなことはしてはいけない、という気持ちしか出てきませんでした
何の役にも立たなければ
「処分」されてしまうようで
やっぱり人は、人を殺す作りにはなっていないから
だから違和感しか感じないのかな・・
プラン75が成功している、という世の中になっている描写がリアルで怖かった
