菩薩

暖流の菩薩のレビュー・感想・評価

暖流(1957年製作の映画)
3.8
広瀬すずの元ネタこと野添ひとみ、お団子ヘアーのシーンがまぁまぁ多くてかなり俺得な作品であったが、存在感としては左幸子の圧倒的完勝。病院の経営再建と創業者一族のいざこざ、天性のドラ息子っぷりを発揮する船越英二のクッソすぎるシャンソンでもなんでも無いシャンソンとメケメケハモハモソングが耳にこびりついて最悪な気持ちになる、組織も人間も一度腐り切ってしまえば、その立て直しは困難を極めると改めて感じる。真面目で実直過ぎるが故に、ことを成せば今度は厄介者として追い払われる根上淳と、真面目で実直に相手を思い続けたが故に愛する人を手に入れる事に成功した左幸子、けれど一歩間違えればイタイところでなく完全に犯罪の域のサイコっぷり。限りなく貞操観念がグレーな婚約相手を見限った野添ひとみの判断は至極当然なものであると思うが、高すぎるプライドは人生の邪魔となる、まぁ22歳で気づいたんならどうにでもなるよ、俺もうすぐ…33歳だもん…。ミシンで縫ってしまったという手でピアノを弾く野添ひとみ(だから治り遅いんじゃないの?)、そしてあのスプリンクラーに繋がっていたどこぞから引っ張って来ている水は果たして衛生的にセーフなのか気になる、関係ないけど最近「あちっ!」って耳たぶ押さえる人居なくなったよね。
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