菩薩さんの映画レビュー・感想・評価

菩薩

菩薩

生き残るには脳が足りない

映画(1955)
ドラマ(0)

ラッカは静かに虐殺されている(2017年製作の映画)

4.1

自分の愛し育った故郷が破壊の限りを尽くされ処刑場の場と化し黒く染まって行く、そんな状況に反抗の声を上げる市民の力。世界を渦巻く絶望はテロリズムを生み、テロリズムは人から人へと容易に感染し再度世界を取り>>続きを読む

港町(2018年製作の映画)

4.0

渾然一体、いや文字で言うなら混然一体が正しいか。岡山県瀬戸内市牛窓、そこは生と死、海と陸、人と猫、人と犬、生活と生業、そしてジジイとババアが溶け合った街、そんな街に監督のカメラも溶け込んで行く。この街>>続きを読む

泳ぎすぎた夜(2017年製作の映画)

4.5

タカラの家族はお父さんとお母さんとお姉ちゃん、そして犬のハナちゃん。タカラの毎日は宝物でいっぱい、タカラの毎日も宝物でいっぱい、タカラの今は、まるで宝箱の中の様に輝いている。

夜、泳ぎすぎた夜、上手
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そして泥船はゆく(2013年製作の映画)

2.5

よく言えば『ブロークン・フラワーズ』っぽかったり『コーヒー&シガレッツ』ぽかったりして、ジャームッ臭を感じ取れと言われれば粘膜ぶち破るくらいの勢いで鼻息吸えば微かに感じ取れ無い事もないが、にしたって渋>>続きを読む

モスクワ・エレジー(1986年製作の映画)

4.3

ソクーロフの、ソクーロフによる、ソクーロフなりのタルコフスキーに対する感謝状、そしてラブレター。タルコフスキー無くして『孤独な声』は無く、タルコフスキー無くして私はいなかったと、まるで実の父を弔うかの>>続きを読む

シルバー・グローブ/銀の惑星(1987年製作の映画)

4.0

とりあえず全員狂人、一部鳥人、みたいな作品だった。土方巽暗黒舞踏団→大駱駝艦金粉ショーみたいな人達が沢山出てきて、禍々しいとか、呪術的だとか、ドロドロとかグチャグチャとかネタネタ、みたいな表現しか出来>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

5.0

この作品に☆5を付けない理由が一ミクロンも見当たらない。全秒究極、全秒至高、全秒美味しんぼで言えば山岡と海原雄山が和解して雄山が孫を抱いて「じいじい」「ちゅきちゅき」言われながらペシペシ叩かれてるあの>>続きを読む

シェーン(1953年製作の映画)

3.8

内容は知らずともラストシーンが有名すぎて必然的にネタバレになっちゃうムービー。とは言えどうなんだ、と思い鑑賞したものの、今日も今日とてシェーンは帰らなかった。俺は臆病だし平和主義者なので、あんなイカツ>>続きを読む

七人の侍(1954年製作の映画)

5.0

かの迷作『七人のオタク』と比べればその差は僅差かもしれないが(そんな事無いと思う)、平成のノブシコブシと比べれば昭和の野武士潰しの方が格段に面白いのは言うまでも無いし比べるのも失礼な話である。ノブシコ>>続きを読む

ニキータ(1990年製作の映画)

3.8

どうしても途中からニキータが兵藤ゆき姐にしか見えなくなっちゃうのは俺だけじゃ無いと思うが、さすがにソ連大使館侵入のくだりはセキュリティの甘さもさる事ながら、想定外では許されない逃走ルートの存在と、かな>>続きを読む

大砂塵(1954年製作の映画)

3.9

その服は目立つからと、真っ白なドレスから真っ赤なシャツ、真っ黄色のシャツとお色直しを重ねるファッションセンスが秀逸、しかも首には真っ赤なスカーフ、敵は真っ黒な喪服集団なんて、若干仮面ライダーっぽさすら>>続きを読む

火垂るの墓(1988年製作の映画)

5.0

衰弱して行く節子を前に、あまりにも強がりであまりにも無策で無力な清太に対して、もっと大人に頼れ、それこそ叔母さんのところへ帰れ!と言うのはもっともな正論だと思うが、彼の大人に対する不信感は周囲の人間が>>続きを読む

パシフィック・リム アップライジング(2018年製作の映画)

3.5

俺はたしかに『パシフィック・リム アップライジング』のチケットを買って劇場に行ったつもりだったが、内容はめちゃくちゃエヴァンゲリオンだった(まぁ元々だけど…更にね…)、こんな気持ちは『ヱヴァンゲリヲン>>続きを読む

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.0

あんだけ特殊メイクで寄せられるのであれば何もゲイリー・オールドマンじゃ無くてたむらけんじを起用してちゃ〜を散らしてやればその分制作費も安く上がったろうに、でもそれじゃあアカデミー賞には引っかかりもしな>>続きを読む

精神(こころ)の声(1995年製作の映画)

4.0

遅すぎるマジカルチェンジをやっているかのように、いつか変わる、動くはずの画面とにらめっこを続ける我ら、そこに追い打ちをかけるように、ソクーロフのイケボが乗りモーツァルトが奏でられ、メシアン、ヴェートー>>続きを読む

ゆけゆけ二度目の処女(1969年製作の映画)

4.5

『処女ゲバゲバ』は荒野が密室へと繋がっていたが、今作では原宿セントラルアパートの屋上が密室と化す。ママ、僕出かける、の印象的なテーマソングがいつまで経っても耳にこびりつくが、同時に返り血に塗れた秋山道>>続きを読む

身をかわして(2003年製作の映画)

4.4

これはなんだ…?恋愛観察バラエティか…?男子は馬鹿で後先考えず突っ走るし、女子はずる賢くて変な時だけ連帯感発揮して、ってのはいつの時代も、どこの国でも変わらぬ、のか…?クッソしょーもない痴話喧嘩、でも>>続きを読む

ラブレス(2017年製作の映画)

4.0

ハネケがそうなら俺はこうだと、蔓延するスマホ依存型社会に警鐘を鳴らす。電源が入らず電波も届かなければ、人間とはなんと儚い存在なのか。私は彼を知らないし、彼も私を知らない、パスワード一つ解けやしない、侵>>続きを読む

ネッド・ライフル(2014年製作の映画)

3.8

自らの、そして母の人生を狂わせた父に対する復讐を画策する息子、謎の随行者スーザン、彼女とヘンリーとの関係性がこの作品においてはまた肝なのだろうけど、野獣性を丸出しにしたモーテルでのSEXシーンが強烈過>>続きを読む

焼け石に水(2000年製作の映画)

3.8

稼ぎを制する者は生活を制し、ベッドを制するものは性活を制する、なんて当たり前だが、結局はこの「性生活」を制する者が人生の勝者だ、とでも言いたげじゃないかオゾン…てかファスビンダーよ…。顔はともかくサニ>>続きを読む

処女ゲバゲバ(1969年製作の映画)

4.3

前武・巨泉もびっくりなゲバゲバ60分。大和屋竺のシュールかつスプラスティックな脚本も秀逸だが、乳房を流れる一筋の鮮血、ライフルのスコープに狙われる乳首など、おっぱいを中心とした鮮烈な描写が脳裏に突き刺>>続きを読む

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

3.9

確かに銀シャリ鰻君がかつて「重子」の名を持つ女子に告白してフラれたらしいから、ヘンテコ苗字が人の人生を狂わせるなんて話は往々にしてあるのかもしれない、どうせならマダム・ダム弾とでも名乗りながらINUで>>続きを読む

トイ・ストーリー3(2010年製作の映画)

4.5

空前の断捨離ブームに対するディズニー帝国からの宣戦布告。気狂ってるし、気狂うけど、最終的には自分が今まで捨てて来たあらゆるオモチャに対してジャンピング土下座をかまさないと気が済まなくなる。そもそも大学>>続きを読む

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

4.3

日本よ、これがアメリカ映画だ!を突きつけられた気がしたし、同時にこれがジャーナリズムだ!これが民主主義だ!オレがスピルバーグだ!まで喰らわせれて、スッキリ甘〜い気持ちになったと同時に、なんだかほろ苦さ>>続きを読む

セカンド・サークル(1990年製作の映画)

3.6

不気味なまでの静けさの中、時折表出する暴力性に眼を見張る。突然の父の死に向き合う一人の青年、機械的に動く官僚、事務的な検死官、高圧的な葬儀屋、青年の意思とは関係無く勝手に進んでいく死後処理、雪の中父の>>続きを読む

胎児が密猟する時(1966年製作の映画)

4.3

「母さん、あんたは何故私を産んだ。そして私はこう苦しむんだ。」

これはきっと復讐劇、楽園であった子宮から地獄である社会へと産み落とされた人間の悲しき叫び。妻に似たその顔を持つ女を、縛り付け、鞭打ち、
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音楽を聴く猫(1990年製作の映画)

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猫がシンセの上で寝たり起きたりしてるけど、俺だったら一生怒れないやつ。

ジャンコピア(1981年製作の映画)

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かつて、なのか、これから、なのか、廃墟、なのか、理想郷、なのか、ゴミ、なのか、アートなのか、湯浅譲二、なのか、シュトックハウゼン、なのか。

レヴェル5(1996年製作の映画)

4.1

『クローン・オブ・エイダ』の様な物を想定して行ったら何やら珍妙な作品だったが、記憶へのアクセスとその再構築(あちらはクローンだけど)の点では類似性が見受けられた(勿論こっちが先だけど)。日本人の意識の>>続きを読む

INSTRUMENT フガジ:インストゥルメント(2003年製作の映画)

4.2

何から書けばいいか分からないし、何を書けばいいかも分からないし、何を書いたって結局パンク・ハードコア好きにしか通じないと思うからさらりと終わらせたいのだが、結局はMINOR THREAT、FUGAZI>>続きを読む

おかえり(1996年製作の映画)

4.6

小栗康平『死の棘』、諏訪敦彦『2/デュオ』&『M/OTHER』、そしてカサヴェテス『こわれゆく女』と同等の傑作。

男はいつも 待たせるだけで
女はいつも 待ちくたびれて…

と俺の脳内で松山千春がこ
>>続きを読む

しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス(2016年製作の映画)

4.4

どうか終わらんでくれと、ここまで願い続けたのは久しぶりだ、その終わりが意味するものを、受け入れる準備が整わないから。典型的なミソジニストであったエベレットは徐々に需要を学び、許容を学び、必要を学び、や>>続きを読む

最期の星(2017年製作の映画)

2.6

なぜ中学三年生では無く高校一年生の設定なのかよく分からなかった、きっと高校一年生はもっと人間的にドライだと思うし。「女の子」が撮りたくてしょうがなかったんだろうなってのと、スクランブル交差点で撮影した>>続きを読む

亡霊は笑う(2018年製作の映画)

2.5

黒沢清大好きなんだろうなってのは凄く伝わってくるし、やりたい事がはっきりしてていいと思うけど、肝心の漫才のネタが全く面白くなくて、あれじゃ俺が亡霊だったら笑えない(って事にして続けるパターンがあっても>>続きを読む

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