菩薩さんの映画レビュー・感想・評価

菩薩

菩薩

生き残るには脳が足りない

映画(2010)
ドラマ(0)

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)

4.1

結局のところ社会にはくだらない理想論とクソみたいな現実論しかないから、世の中はいつまで経ってもくだらないクソみたいなもんなんだと思う。人は皆誰かが誰かの異端審問官で、自分とは違う者、社会の中で「普通」>>続きを読む

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

3.9

もはや山手線一駅分よりも近い距離に佇み、青山テルマを彷彿とさせる哀愁で「私はここにいるよ」と存在感を発揮する尿意が2時間全く顔を見せずにいたのは、朝から水分を取るのを控えたからと言うわけではなく、案の>>続きを読む

夜の浜辺でひとり(2016年製作の映画)

4.1

俺は今すぐキム・ミニと新大久保に行って焼酎とマッコリでほろ酔いの彼女に小一時間詰問されながらどさくさに紛れてチューしないと気が済まない…。そりゃまぁ再生の映画なんだろうし、ホン・サンスの言い訳とも取れ>>続きを読む

ザ・ビッグハウス(2018年製作の映画)

4.0

限りなく思想統一に近いゴー・ブルー。一歩引けば無意味とも取れる熱狂の陰に垣間見える光と陰、楕円形のボールと共に回される経済活動、常に英雄と敵を求めるプレジデントな国家の姿。人が動き金が動き物が動き、そ>>続きを読む

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(2001年製作の映画)

2.0

魂の片割れを求めるだとか愛の起源だとかありのままの自分だとか壁を取っ払ってだとか、そんなテーマはいいとして、別に作品自体が面白いとは思えないってのは、結局まぁ…歌ってるだけじゃねぇか…なんて事もあるけ>>続きを読む

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

4.1

人間何だかんだ言って「側」と「映え」に弱いなんて事は今の時代がより一層証明しているし、嘘を突き通す奴が勝者になるなんて事もこの国のクソみたいな現実が常に証明し続けている。だが側と映えだけではいずれボロ>>続きを読む

無頼平野(1995年製作の映画)

3.8

無頼にゃ無頼の死に様がある…ってな具合に、金子光晴の詩と共に、冷たい雨に送り出される旧加勢大周が沁みる…。個人的ピークは当然胎盤から血を搾り取る仕事に従事してる佐野史郎と金山一彦の横並びなんだけど、自>>続きを読む

隣る人(2011年製作の映画)

4.0

人は「隣る人」がいるから「人となる」、そんな一瞬を見させて貰った気がする。軸「となる人」がいて、居場所「となる人」がいる、そうして可能性は無限大に広がって行くのだろうと。俺はキリスト教徒では無いから「>>続きを読む

それから(2017年製作の映画)

4.0

夏目漱石、JAGATARAに続く第三の『それから』。線引きの作品なのかなと思った、同時にオセロの様な作品だと思った、だから白黒なのかななんてこじつけて。幾重にも広がる四角の中にあぁでもないこうでも無い>>続きを読む

榎田貿易堂(2017年製作の映画)

4.2

タバコには二種類ある、しっかり守られているけど片手じゃ取り出しにくいボックスタイプと、片手でもぽいっと取り出せるがどうしても葉っぱが散らばってしまうソフトタイプと。同じ様にって訳でもないが、人の秘密に>>続きを読む

トラスト・ミー(1990年製作の映画)

4.0

圧倒的岡崎京子感、何から何まで岡崎京子、何がと言われればエイドリアン・シェリーのでっかい唇が一番岡崎京子だけど、彼女のサイズ感が端から端までかわいい。

やっぱり世界はどっか壊れてて、みんなどっか歪ん
>>続きを読む

椿なきシニョーラ(1953年製作の映画)

3.6

奢り・昂り、気取りばかりで顔面が良いだけなのに実力を過信した新進女優のざまぁ見やがれな話だな、なんて思って観ていたら、上映後隣の知らないお姉さんが「男は総じてクズ、誰も信用ならねぇ」とおしゃっていて、>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.4

頭が痛ければこめかみに梅干しを貼れ、風邪を引いたら首にネギを巻け、畳は出がらしのお茶っ葉をばら撒いて掃け、糠味噌の中には釘を入れろ、そんな受け継がれて来た生活を豊かにする為の先人の知恵、一見間違えてそ>>続きを読む

人生はビギナーズ(2010年製作の映画)

4.5

俺もお前もあいつも彼も、彼女も彼女の友達も、周りの知らない奴らもみんな、きっと何もかもが初めての人生の筈なのに、なんでみんな何もかも上手くいって、横には誰かいて、いつも笑って楽しそうで、いいなぁ羨まし>>続きを読む

現代性犯罪絶叫篇 理由なき暴行(1969年製作の映画)

5.0

金が無い→モテない→SEXが出来ない、の短絡的な思考に取り憑かれた、妬み・嫉み・僻み三拍子揃ったクソ暇な上京男子三人組。一人であれば日がな逸物片手にシコシコと、無情にも突き上げられる欲求不満をちり紙に>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

3.9

子はいつだって理想と言う名の太陽に向かって羽ばたきたがる、だが親は太陽に近づき過ぎるとその虚栄心で塗り固めた翼が溶けて墜落してしまうのを知っている。だから時に風を吹かせ、雨を降らし、雲を作ってはその日>>続きを読む

最初で最後のキス(2016年製作の映画)

2.5

比べるべきところは『藍色夏恋』であったり『明日、君がいない』であったりすると思うが、そんな傑作と比較してしまうとどうしたって作りすぎ・やり過ぎ・狙い過ぎのトリプル・スギーが目につきだいぶ評価が下がる。>>続きを読む

マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

3.7

いくら紆余曲折を経るとは言え、結局人生など過去から未来へ、そして生から死へと通過して行く一本道にすぎない。この道を進んでいけばいつか「抜け出せる」スコットと、この道を進んで行っても「抜け出せない」マイ>>続きを読む

愛と殺意(1950年製作の映画)

3.4

男の理想は「殺ってくれたのね!素敵ダーリン!愛してるっちゃ!」なのに、女の涙が意味するものは「マジで殺りやがってこの野郎…金づるいなくなっちまったじゃねぇか責任取れんのかよ我…」に見えてしまったし、そ>>続きを読む

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

3.9

歪に調律された開放弦が掻き鳴らされ、響き渡る不協和音。ジョニー・グリーンウッドが奏でる象徴的な音から始まるこの映画は、そのまま歪められた過去が齎す不安からの解放を意味する作品の様に思えた。過去に心を殺>>続きを読む

快盗ルビイ(1988年製作の映画)

3.5

なんてったってキョンキョン!ヤマトナデシコ七変化どころかスタイリストのキャラ設定上出てくる度に衣装も髪型も変えてくる辺りが半端でない!全キョンキョン可愛い!キョンキョンになら騙されても良い!何を盗まれ>>続きを読む

バリー・リンドン(1975年製作の映画)

4.4

コインと同じ様に人の一生、人の顔には裏と表とがある。人生も賭博も同じ様なものだ、多少のイカサマはあれど、結局は「運」命に縛られている。敵がおれば味方がおり、消費があれば支払いがあり、坂道を登れば下り坂>>続きを読む

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2016年製作の映画)

4.2

とりあえず市民に銃を向ける意思なきゾンビと化したアホ軍人達を一列に正座させて山下真司ばりに殴り倒したい気持ちになった。自分の中の良く分からない感情、おそらく最も適切な表現で言えば「虚しさ」と言う奴なん>>続きを読む

いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち(2017年製作の映画)

1.0

最悪、何が最悪って3部作の2作目からの公開って事実が最悪。きっと1作×2作目が化学反応を起こして3作目で超効く合成麻薬が形成される様な作品なのに、その前段階をすっ飛ばして、どう言う経緯を経てこうなった>>続きを読む

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.1

綺麗な薔薇には棘があるように、美しさと共に毒を有するのは何も虫や蛙、茸だけではない、人もまた美しさの裏には醜さと毒を有している。そんな毒を食らうのであれば皿まで食う覚悟で臨まねばならない、醜さを美しさ>>続きを読む

ルイ14世の死(2016年製作の映画)

3.5

(結局行けなかった)セラ特集の中に『牡牛座 レーニンの肖像』が組み込まれていたから、きっとそう言うつまらない映画なんだろうなと思って行ったら、案の定そう言うつまらない映画だった。絶大な権力を誇り栄華を>>続きを読む

犬ヶ島(2018年製作の映画)

3.9

ニャンとワンダフルな快作!!!ネコっと笑いワンワン泣いた!可愛すぎる!愛と毒で満ちている!最高のAtari Teenage Riot、だーーーー!!!!!

と騒ぎたい気持ちを抑えながら、ウェス・アン
>>続きを読む

ラジオ・コバニ(2016年製作の映画)

4.0

瓦礫の下には屍体が埋まつてゐる!
これは信じたくないことなんだよ。何故つて、美しい街があんなにも無残に破壊の限りを尽くされるなんて信じられないことぢやないか。俺はあの悲惨さが信じられないので、この70
>>続きを読む

モリのいる場所(2018年製作の映画)

4.4

もしかしたらだが、2018年、最も幸福な映画はこの作品になるかもしれない、とりあえず5月22日現在、暫定一位にしても良いくらいだ。アハハと笑いウーンと唸る、そんな瞬間が何度あった事か。モリのいる場所、>>続きを読む

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)

5.0

翁が悪いわけではない、もちろん嫗が悪いわけでも、姫が悪いわけでもない。親は子の幸せを願い、子は親の願いを叶えようとした、ただそれだけの事だ。此の国の自然の美しさ、季節を巡り色を失えど、また春に命の息吹>>続きを読む

性賊 セックス・ジャック いろはにほてと(1970年製作の映画)

3.6

彼らが目論む「革命」は革命で無く、彼らが口走る「薔薇色の連帯」は連帯では無いし、その行為はもはやSEXですら無い。全てがフラストレーションに裏打ちされたマスターベーションであり、そもそもプロレタリアー>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

4.4

機動戦士ガンダムの中にアムロが黒い三連星のガイアが駆るドムを足蹴りするシーンがある。その際コクピットの中でガイアは「俺を踏み台にしたー!?」と叫ぶわけだが、俺は今すぐ北野武にそのシーンを演じて貰いたい>>続きを読む

四月の永い夢(2017年製作の映画)

4.6

平成も終わりかけのこの年だと言うのに、この作品には昭和の香りが漂い、昭和の音が響き、昭和の色がつけられている。畳の部屋、古ぼけた扇風機、音の悪いラジオ、人の少ない商店街、こじんまりした銭湯、ナポリタン>>続きを読む

坊やの人形(1983年製作の映画)

4.3

第1話「坊やの人形」、監督:ホオ・シャオシェン

生きていくには金がかかる、幸せな生活には更に金がかかる。皆にコケにされようと、汗水垂らして働く父、子供の抱き方もあやし方も知らず、赤児は父の本当の顔を
>>続きを読む

プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

5.0

結局はこの映画が自分の中で戦争映画においての基準であり、また頂点であると言う事実は20年経った今でも変わっていない様な気がする。序盤の30分、片腕を無くし、下半身を無くし、腸を剥き出し死を間際にママと>>続きを読む

TECHNOLOGY(2016年製作の映画)

-

月と地球がかつて双子だったのであれば、人と神もかつては一つだったのかもしれない。種から花が生まれる様に、月は地球から生まれた。「さらわれて」やってきたはずの彼女に皆が惹かれるのは、その容姿と香りに原始>>続きを読む

>|