あしたか

マーターズのあしたかのレビュー・感想・評価

マーターズ(2007年製作の映画)
4.5
ホラーという表現では生温い、人権破壊・尊厳破壊の連続。心に傷を負いそうになるレベルのおぞましい作品。

冒頭の血塗れの少女が団地を走るシーンで既に衝撃的だが、こんなのは序の口。どんどんタガが外れて身の毛がよだつ作品と化していく。
私は前半はお口あんぐり、後半はちょっと泣きながらなんとか最後まで見た。後半は、早く終わんないかなと思って時間確認したら5分しか経ってないというのが3回あった。
前半はまだ一つの復讐劇として”楽しめる”ホラーの領域だが、後半は視聴者も拷問されているかのような地獄が続く。SAN値チェックか何かをされてるのか、観客は。
直近に見たホラー映画『哭悲/The Sadness』や『スパイラル:ソウ オールリセット』が可愛く見えるくらいの残虐表現の塊。

よくこんな壮絶な不快を生み出せるなと、人間の創造性に感心すら覚えてしまう。
私は人生でもう二度とは見ないだろうし、決して他人にも薦めないが、並みの映画では刺激が物足りない極一部の不感症の方は鑑賞してもいいだろう。
あしたか

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