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じゃりン子チエのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

じゃりン子チエ(1981年製作の映画)
4.3
チエは通天閣の見える街に住む小学校五年生の女の子。
昼は学校へ行き、夜はバクチとケンカに明け暮れるアホおやじのテツにかわって、家業のホルモン焼き屋を一人で切りもりしている。
チエの家の近所には、本気になったらテツより強い祖母のおバアと気の弱い祖父のおジイが住んでおり、家には小鉄という猫がいる。
チエの一番の楽しみは、テツには内緒で別居中の母ヨシ江と会うことだ。
母親と秘密のデートの帰り道、チエの足取りは重い。やっぱり親子三人で暮らしたいのだ。
でも立ち直りが早いチエは、「あかん、明日考えよ。明日は明日の太陽がピッカピカやねん!」
再び元気にゲタの音を響かせるのだった。ある日テツの留守中にバクチの借金を取りに来た遊興倶楽部の社長は自慢の猫アントニオを小鉄にしかけるがあっさりとやられてしまった。
数日後、愛猫を失いショックの社長は改心してお好み焼き屋を開き、テツもそこの用心棒の仕事にありつく。
テツを就職させてお母はんに帰って来てもらおうと計画していたチエは、これでまた親子三人いっしょに暮らせる!と表情は明るかったのだが…。
はるき悦巳の原作コミックをアニメ化。
コミック前半のベストエピソードのテツがマラソン大会のためにスニーカーをチエにプレゼントする話、チエの授業参観に来たテツが騒動を起こす話、チエがテツの職探しをする話、チエとテツとヨシエが遊園地に行く話、小鉄とアントニオジュニアの対決など名エピソードが、満載。中山千夏や西川のりおや京唄子など関西お笑い界のベテランがキャラクターを演じているので、原作のイメージ通りで絶妙な掛け合いと人情コメディが楽しめる。しっかり者だがテツやヨシエに甘えたりするチエやギャンブル好きだけどチエを溺愛するテツなどの個性的なキャラクターの魅力、生活が大事な大人びた女の子と家族より自由に遊んでいたい大人になりきれない大人が織り成すたくましく猥雑でほっこりするヒューマンドラマが強くも弱くもある大人と子供に共感出来てほっこりする傑作ヒューマンコメディアニメ映画です。
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