怒れるジジイ

ムーラン・ルージュの怒れるジジイのレビュー・感想・評価

ムーラン・ルージュ(2001年製作の映画)
4.0
ヘンテコな世界に満ちる嫉妬と愛

高級娼婦と貧乏作家の恋...ミュージカル

汚くきらびやかな世界。キャバレーで生きる娼婦。見終わったあと日本の花魁みたいだなと思った。汚ない世界で生きる女の胸に刺さるのは金でも権力でもなく愛の歌。真の愛を手に入れるのに大きな代償を払う。最後は悲しみが混じるハッピーエンド。

幻想的な世界観が魅力的。ピエロや見世物小屋に近い摩訶不思議な雰囲気。色褪せててサイケデリック。華やかでダークで滑稽なショー。キャバレーミュージカルは庶民的でカオスでアウトロー。だけど最後の歌は無垢。二人だけの愛の歌。悲しくて綺麗で。このギャップにやられる。

ユアンマクレガーの胡散臭さ漂う甘い言葉と透き通った歌声にやられた。ニコールキッドマンの美しい顔立ちと華奢なボディライン。悲しそうで苦しげな表情にやられた。

ディズニーや天使にラブソング系のミュージカル、あとブラックスワンが好きな人におすすめ。レ・ミゼラブルや正統派が好きな人にはどうだろう...