ダネクン

胸騒ぎのダネクンのレビュー・感想・評価

胸騒ぎ(2022年製作の映画)
3.5
制作意図について監督が「人間の振る舞いについての映画を作りたかった」とインタビューで答えているのを読んだが、まさにそこに注力している冒頭〜中盤の進み方が良かった。
登場人物のまさに振る舞いに人柄が出る感じとかに、生々しくなりすぎず、それでも説得力のある塩梅のディテールが積み重なっていたと思う。
(広大に広がるオランダの地をダイナミックに、そして絶妙に調整された色彩で収めた撮影もとても良かった…)

惜しむらくはやっぱり終盤辺りで、それまで緻密に積み重ねていったリアリティのあるディテールを放棄して、結構典型的なホラー映画っぽい進みになってしまったこと。

実は結末は開始直後読めるもので、定番の展開でも、刺激的な演出がなされていれば良かったんだけど、手垢の付いた感じを払拭するにはそれを上回って来なかったのがなんとも…

事前の宣伝の様に確かに気分が悪くなるものの、少し中途半端な感じがして少しモヤモヤしてしまった…
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