りょ

胸騒ぎのりょのネタバレレビュー・内容・結末

胸騒ぎ(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

友人から予告すら見ずにすぐ映画館へ行けと連絡があり観覧しました。
ホラー映画というのは分かっていたので、どういうジャンルのホラーなのかと探り探り。
小さい頃おばあちゃん家に泊まった時のソワソワ感、天井が人の顔に見えたり、日本人形が気になったり、その感じかと思いきや違う。

気の合う家族と思っていたがそんなことはなく、家族には家族の常識があってその気の遣い合いの気持ち悪さかと思いきやこれも違う。

気味の悪い音楽はいつも楽しいシーンで使われるし、ウサギがシートの下から見つかった瞬間声が出そうになったし、ダンスにブチギレる瞬間は面白くて吹き出しそうになるし、緊張状態から仲直りするし…。

現代社会、戦争も少しずつ減り、特に日本では良くないこと、つまり悪を規制する細かな法律が整備されて、悪は少しずつ淘汰されていっています。

でも悪は0にはならない。
淘汰された世の中で生きる悪は、相対的により一層強烈に見える。
そしていろいろな面で圧倒的に悪の方が有利なため勝つことができない。

しかし、そもそもこの夫妻に悪気はなく、早朝沖合に網を仕掛け、翌日回収し魚を捕獲し、それを売って生活をしている漁師と何も変わらないのではとも思った。

ルーティン化した殺戮。

本当に悪夢を映画化したみたいな作品でした。一回脱出できたのに戻らざるを得なくなった時とかこういう寝起きに冷や汗かいた夢見たことあるかもと思いました。
りょ

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