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胸騒ぎのnonsmellのレビュー・感想・評価

胸騒ぎ(2022年製作の映画)
3.8
アチコチで胸糞胸糞と繰り返されるのでイヤミス好きの血が騒いで鑑賞。
確かにイヤーな気分で劇場を後にしましたわ。
主人公は夫婦とその娘一人のデンマーク人3人家族。旅先で知り合ったオランダ人家族(こちらも夫婦と息子の3人家族)に招待されオランダの彼らの家に遊びに行ったら酷い目に会いましたというお話。
映画の初めから、特に何も起きていないのに不穏な劇伴で煽りまくる。
オランダに着いてから少しずつ嫌な事が起こり始めるんだけど、ひとつひとつはほんの些細な習慣の違いや考え方の違いで、何処でも誰にでも起こり得る事。でも積み重なれば我慢が出来なくなる。
デンマーク妻"私はベジタリアン、魚は食べるけど"
オランダ夫"じゃあそれはペスカタリアンだよね"
に始まって、デンマーク妻に肉を食べさせる、外食しようと言い出し子供を初めて会ったベビーシッター(男)に預けさせられる、外食先では地元料理ばかりでデンマーク人にはどんな料理か分からない(ベジタリアンなのに)、誘ったくせに奢らされるなどなど、他にも色々あってデンマーク妻は"もう嫌だ帰りたい"となり一旦は逃げ出すのだが、ある事情で戻ってしまう。そこからは完全に地獄。
この物語がどんな結末になるかこの辺まで全く読めないけど、このあとに発せられるオランダ夫の一言でなんとなく"あぁ、あっち系の話ね"と予想。半分は当たっていたけど残りの半分がとんでもなく酷いものでまさに胸糞!
オランダに到着した夜のある人物のある行動がここで意味を持ってきます。
オランダ家族が胸糞なのは当然ですが、こうなった責任の半分はデンマーク夫が負うべきものでしょう。とにかく"イヤ"と言えずに空気を読んで迎合してしまう様はまるで自分の事のようで、胸糞悪さが倍増します。
ツッコミどころが無い訳じゃないけどそういう所を気にさせない胸糞悪さでした。
私にとっては犠牲になるのが〇〇な分、ミッドサマーより胸糞でした。

この映画で1番ビックリしたのがパンフレットのサイズ。タブロイド判の大きさで、店員さんが出してきた時に思わず
"あの、パンフレットなんですけど"
と言ったら店員さんも
"そうですよねぇ、コレなんですよ。皆さんビックリされてます"
と苦笑い。
パンフレット史上最大です。どうやってしまえばいいんだよ!
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