このレビューはネタバレを含みます
傑作。今年ナンバーワン。
『救済』『美しさと醜さ』
他人の善意が当の本人にとっては必要だと限らないということを痛いほど思い知らされた。
宣教師がチャーリーを救おうとしてかけた言葉は本人からしたら本当に良い迷惑で裏目に出てばかりで、
逆にエリーが宣教師を陥れようとしてやったことは結果的に彼を助けてしまったり、、凄い皮肉が効いていた。
だからといって何も声をかけない、放っておくということは普通の人間には難しいのかもしれないし、救われる場合も少なからずあると思う。
実際ピザ屋のにいちゃんの気にかけてくれる言葉には助けられていたと思う(その分彼の反応には絶望させられたが)
「人を救うことなんてできない」
というリズの言葉はズシンと重かった。
「人は誰かを気にかけずにはいられない」
というチャーリーの言葉も。
チャーリーは「私はおぞましいか?」ということを皆に尋ねる。
そして、エリーには「お前は美しい」と言ったりアランは自分のことを美しいと言ってくれたと語ったり、
美しさと醜さもテーマなのかとも思った。
『きれいは汚い、汚いはきれい』の意味を最近よく考えていたからなんか嬉しかった。
目が腫れ腫れです。