原作は10年ほど前にオフ・ブロードウェイで上演された劇らしい。本作でのブレンダン・フレイザーの華々しい復活が至るところで言及されていたけど、他の俳優陣の演技も素晴らしかった。セイディー・シンクは『ストレンジャー・シングス』以上に拗らせてるし、元妻役のサマンサ・モートンもなんだかリアル。主人公を精神的にも肉体的にも支えるホン・チャウ演じる看護師のリズもよかった。彼女はもっと報われてほしい。
露悪的な描写をこれでもかと入れる所に監督の意地悪さが滲み出ちゃってた気が。加えて監督本人は「人間は素晴らしい」とか思ってなさそうで、それも映画の端々から垣間見える気がしてちょっと冷めた。