ペコ

はい、泳げませんのペコのレビュー・感想・評価

はい、泳げません(2022年製作の映画)
3.3
泳げない大学教授と、水泳コーチの女性の交流を描いた本作。キャストも豪華だし、面白そうと思って期待していました。泳げない哲学者・小鳥遊雄司が一生懸命に泳ぎをマスターしようとする姿と、怖いけど芯があるコーチのやり取りが微笑ましかったです。コメディ映画かと思ってしましたが、途中からは意外な過去が明らかになっていき、ドラマ要素が強くなっていきます。主人公が過去にトラウマを抱えて、苦悩しながらも克服しようとする姿は感動的でした。人間の再生ドラマを水泳に例えたのは良かったです。水泳教室に通うおばさんたち、シングルマザー、授業中に居眠りする大学生たちと触れ合う中で“生きるとは何か”の答えを出そうする展開に心温まりました。ただ、コメディ要素、シリアス要素、どちらかに舵を振り切っていればもっと観やすかったかなと思います。深いい話なのに、いらない部分が多くて感情移入とまではいかなかった。麻生久美子の顔全面に納豆チューブってのは斬新だけど笑えないです…。全体的には良い話であることは間違いないのですが、何かもう一つ物足りないような印象。静香の過去も掘り下げてくれればなぁ。静香の過去は小鳥遊さんよりも深刻そうな気がするのは僕だけか…。小鳥遊さんと静香が恋愛に発展するのかと思ってしまったが何も無いんかーい!
リハビリの語源は「再び自分らしく生きること」。素敵!
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