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私は世界一幸運よのKのレビュー・感想・評価

私は世界一幸運よ(2022年製作の映画)
3.9
女性、労働者階級、未成年者、、
同等の人間である存在がなぜ「弱い立場」という認識から抜け出せないのか。無力でいなければいけないのか。

終始肩から力が抜けず、主人公と共に底無し沼でもがいているような、やるせない気持ちになった。
何事もなく今日までの人生を終えられた自分が恵まれている とも感じたし、 その「幸せ」という感情こそが主人公のように自分を押し殺す呪文になってしまっているのかも という怖さも感じた。
そして社会的に強いられた「弱さ」は他人任せではなく、自分で行動することではじめて力を得ることができる、そんな気がした。

エンディングの感想は「傘の持ち方!!!」です。

【追記】
鑑賞から数日、再び米国の高校で痛ましい事件があった。真っ先に思い出したのはこの作品であり、単なるフィクションではないことを痛感させられた。それに対して他国の一国民がどう考えようと変わらないと思ってしまった、事実ではあるかもしれないがそんな自分が情けない。
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