どらみ

キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性のどらみのレビュー・感想・評価

4.3
とても興味深く面白かった
白人男性至上主義のハリウッドを
ユニークで多彩なアンサンブルキャストに
大きく方向転換させたキャスティング・ディレクターの先駆者
マリオン・ドハディの大いなる仕事の歴史を
本人や監督、彼女によってスターになった俳優たちの証言で綴るドキュメンタリー

青年というより少年ウォーケンや
ジョン・ボイドがテレビで大失敗後に
私も大好きな”真夜中のカーボーイ”にキャスティングされる話や
アル・パチーノ
グレン・クローズ
ダイアン・レイン等々を舞台から見出し映像へ送り込む話
名優たちが若き日に運命が変わる役を掴んだ日の映像やエピソードが
映画好きには堪らなくそそる

もう役者は辞めて農場で暮らそうと思っていたメル・ギブソンを連れ戻し
黒人ダニー・グローヴァーと”リーサル・ウエポン”で相棒を組ませた話は感動的!
キャスティング時監督が”彼は黒人だが?”と返答したのに
”とてもいい相棒になると思う”と推し
監督が自分の人生観までも変えてくれたキャスティングだと今でも感謝しているというのは本当に素敵

だが未だにアカデミー賞でキャスティング・ディレクターの賞を設置するのを監督協会が反対しているというのが残念だよね

エンドロールの名優たちの感謝の言葉迄見応えたっぷり
どらみ

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