キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性の作品情報・感想・評価

「キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性」に投稿された感想・評価

心の中のへ〜ボタン2億回は押した。そんな感じで知らないことばかりだったのだが、わたしたち一般層がキャスティング・ディレクターの仕事を知らないのは、そもそも映画業界が全体として彼女らの仕事に光を当てる意志がなかったからだろう。喧伝すべき人たちが喧伝しなければ誰も彼女たちを知ることがないのは当然といえば当然のこと。もちろん業界内にも俳優をはじめとして彼女らをリスペクトしている者が多数いるのはこの映画が訴えている。しかし業界の権威が重視するのは演技力ではなく見た目の華々しさであり、その旧態依然な体質の変容が求められる——ということが暗に示されていた。展開はおおむね想像通りだったけれど、彼女の名前を知れただけでも観たかいがあった。
sci

sciの感想・評価

3.7
クリントイーストウッド、ウッディアレン、スコセッシ監督など錚々たるメンバーがインタビューに嬉々として答えているところに皆さんのマリオン・ドハティに対する尊敬と信頼感がダダ洩れに。
キャスティングの仕事を重要なものとして認識させると同時に、自分の目と感性を信じて抜擢した結果、ダスティンホフマン、グレンクロース、アル・パチーノなどが見い出されたというのが凄い。
ユニバーサルなど米国の映画制作会社が外国企業に買収された頃からより客を集めて話題性を作るためにテレビ俳優を起用、マリオンの意見が通らなくなって辞めたことなどは、あのアメリカでさえそうなのね、とびっくり。
ウッディアレンが、俺は人とやり取りするのがめちゃ嫌いだからキャスティングディレクターの存在はすげーありがたいと平然と言っているのがいかにもという感じで笑った。
今の時代だったら賞をもらえるだろうな。と思ったら2012年に製作された今作が現在の米国アカデミー賞の「ダイバーシティを大事に」とのスタンスにかなり影響を与えたのだということを後で知った。
字幕が左右&下に分散してたのはしんどく、途中で左は諦めた。
映画史の裏。キャスティングが果たしてきた役割にスポットを当てるドキュメンタリー。おっしゃる通り、めちゃくちゃでかい功績。そして既得権益との闘い。日本にもこの職業はあるのかしらん。
BLMの気付きにも'一役'買うとこ、すごくうまかったベストシーンで、この映画の質に直結。

属すのなら'資産と言える人材'と呼ばれるようにとも、握手とは無縁にとも(by WOODY❤︎)、どちらにも憧れ。

どんな端役にも意味があって、外見ではなく演技が先って心掛けて、自分の映画の配役を決めないとな。直感を持っている幸運。

90's以前の名作と呼ばれる作品たちを観たいなって一気にそそのかされた。
映画は9割以上キャスティングで決まるんだ。


仕事のコツを聞かれるといつも〝直感〟と答えたわ。幸運にもそれがいつも上手くいったの。


マリオンに手紙を書いたんだ。〝貴女の信頼に応えられずに本当に申し訳ない。だが、若い俳優を信じる事を止めないでくれ〟ってね。同世代の俳優に責任を感じてね。でも1通も出してないよ。 6通は書いたんだが、全て破り捨てたな。


どんな俳優でも落ちる時は落ちるもんだ。励ましたり声をかけたりしても、自信を失くしてしまう事も多い。それだけ俳優達のプレッシャーは想像を絶する物だ。
とても良かった。10年前の作品だが、俳優や監督たちの彼女への思いと感謝は変わっていないだろう。

特に70年代の名作群への関わりは尋常ではない。ジョン・ヴォイト、ジェフ・ブリッジスらの「セカンドチャンス」の逸話も興味深かった。
win

winの感想・評価

3.8
名作、名優誕生の背景には『キャスティングディレクター』の存在あり。映画スターではなく役者をみつける。名優らの若き姿が次から次へと映し出されワクワクが止まらない。
アカデミーよ、認めたまえ。
“映画の見方が変わる”と公式サイトにあるけど、本当にそんな気がする。

キャスティングを重要な仕事として確立して、その後の映画の水準を引き上げたたとも言われる、マリオン・ドハティさんの功績を振り返るドキュメンタリー。

以前は、所属の“スター”の中から難しいこと考えずに配役してた仕事を、
その役を演じることができる最適な“アクター”を発掘し抜擢するよう変えていく様子が描かれる。

そうやってこの人が手がけてきた作品は圧巻の名作揃いだし、抜擢してきた俳優たちも、これまた圧巻の名優揃い。

なお映画の中で、それら名作の画像や、名優たちの若い頃の貴重な映像がふんだんに使われるので、観てるほうはそれだけで楽しい😆

中でも僕には『スティング』の話が印象に残る。
普通は1つの役に複数の候補を挙げるところを、この作品では全ての役に一人ずつしか選ばなかったとのこと。

『スティング』は大好きな作品で、主役二人だけでなく多くの登場人物の個性が際立ってて、一人一人の顔がよく見えると個人的に思えるので‥
あれが決め打ちでキャスティングされた結果だなんて、どんだけ役者を見る目があるんだろうと、そんなふうに思えて印象深い。


この映画を観て、これからはエンドロールで
Casting Director(またはCasting by)
のクレジットに自然と目が行くんだろうな🙂
ねむ

ねむの感想・評価

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名作の誕生の秘密は彼女らだったのね🤩
往年の名優たちが発掘された経緯を知れてドキドキしちゃった✨
翻って最近の日本の映画のいかにも事務所絡みの配役に、ただただため息…😮‍💨
確かに「撮影」や「編集」、「美術」などに比べて「キャスティング」の技術や妙は顕れ難く理解が困難とは思うけれど、本作のように、その過程や背景を知ると大切さ凄さがわかる。
これまで観た多くの作品それぞれに、キャスティングも含めて膨大な才能と努力が注ぎ込まれていることを再認識でき、改めて感謝。
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