このレビューはネタバレを含みます
前々からずっと観たかった作品。川北監督とくろけいちゃん役の宮﨑優さんの舞台挨拶付きで鑑賞。
期待値は非常に高かったが、それを余裕で超えてきた。キャスト陣が余りにも素晴らしくて、特に青木柚さんの表現力は異次元。伊藤万理華さんも、もはや元アイドルの枠をはるかに超えている。ただ、個人的にはかなりというか早くも2023年ベスト級の好きな作品だったが、監督の自伝ということを考えるとハマらない人もいるだろう。
瀬尾先輩との病室でのシーンやまなみちゃんの結婚式のシーンでは涙を堪えるのに必死だった。というか、色んなシーンが刺さりすぎて？後半はずっと泣きそうだった。
作中で「僕」がよく飲んでいたロング缶のストロング？系の酒を飲みながら、この作品について振り返ってみると、どのシーンもまるで自分の思い出かのように思えてしまう。まなみちゃんに求婚し続けることや瀬尾先輩と酔って公園で地面に寝ることも、もはや良い思い出として捉えている自分がいる。実際の自分の思い出には、「まなみちゃん」や「瀬尾先輩」はいないけれど、この作品を観た時点で新たに刻み込まれているのだと思う。そう信じたい。
