なんだったっけ

まなみ100%のなんだったっけのレビュー・感想・評価

まなみ100%(2023年製作の映画)
3.5
正しい正しくないの話ではないけれど、まなみちゃんはずっと正しかったと思う。自分自身を傷つける選択肢を選ばなかったと思う。いっときの感情に流されず、友人関係崩すことのなく。本気でないと口にしてはいても、まなみちゃんも、まなみちゃんで苦しかったと思う。あの頃と変わらない姿を見て。少しの変化で先があったかもしれない。が、それは学生時代がリミットだっただろう。

傷つけた自覚と反省があまりなく、自分の興味のみで行動する。そういう自由さをなんだか無邪気で可愛いと感じてしまったり、部活は真剣であるところや受験科目の成績は5であるところで根は真面目なんだと思ってしまったり。一緒にいて楽しい存在だし、来るもの拒まず去るもの追わずである彼。母性くすぐられるだろうなあ。「バカだね、君は」が、歳を重ねるごとに刺さっていく。ずっとバカではいられないんだろうな。みんなが、バカを卒業していくから。バカではなくなってしまうから。ね。

足を踏んづけ合うシーン
小中の頃、私も好きな人としたなあ
自分の上履きに残る足跡を見てニヤニヤしたな。負けてくれるところに、優しいなと感じたな
など、思い出して苦しくなった

16歳が大事な時期であることが今になって分かる。告白していればよかったとか、あの時こうしていればの後悔ばかり。

なので、瀬尾先輩の言葉が刺さった
大人っぽく部内のマドンナ演じるまりっかの姿を見て、改めて色んな作品に出ていることを嬉しく感じた。が、が、が。後半苦しかった。思ってもいなかった展開で。伊藤万理華は、本当に、すごい。

蘇った思い出たちに、ため息ばかり。苦しかったです。私は