太陽と共に去った海

カリガリ博士の太陽と共に去った海のレビュー・感想・評価

カリガリ博士(1920年製作の映画)
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歪み傾いた線しか存在しない世界の幻想的なことやら。
チェザーレが誘拐するシーンのジグザグな坂道の構図が素敵だった、ジグザグと進んで消えていく動きからはアニメ的な絶妙なコメディ感すら感じた。また、ドレスに纏わっている白のチュールがベッドから引き剥がされていることを強く印象付けていたし、夢っぽいイメージも付与していたように感じた。チュールとか透けたりぼやけたり、がもたらす効果ってこうゆうことなんだろうな。あと誘拐される女性像としてのイメージは現代にも引き継がれていそうだなと。クマを強調したようなメイクもめっちゃ良い。印象的。
当時漂っていた敗戦後のダークな雰囲気は人々の夢・無意識下にまで侵食していたのかも、ね。