Lucius

カリガリ博士のLuciusのレビュー・感想・評価

カリガリ博士(1920年製作の映画)
3.5
パブリックドメインなので気軽に見れる。時間も60分くらいだし。
ストーリーは面白い。フランシスが実は狂人でカリガリ博士が常人だったという展開は、結末の現実世界すら怪しさを感じさせる。
解説を先に聞いてたので割と楽しめたけど、聞いてないと辛かったかもしれない。単純にフィルムの保存状態が悪い(この時代の作品はみんなそうなのかと思ったがどうもそういう訳でもないらしい)ので、結構見辛い。ただ、その見辛さが作品自体の不気味さを倍増している気もする。
フィルムは見にくいけれど、それでも背景の異常な描写、チェザーレのメイクや衣装、様々な異常が映画の中に見て取れる。これが表現主義かーとなんとなく納得。
サイレント映画だからこその字幕表現だとか、モノクロ映画だからこその白と黒の激しい強調だとか、その他にも気付けるポイントはあるように感じた。
個人的にはチェザーレがカッコ良かったなあ。
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