このレビューはネタバレを含みます
ヨルシカの『左右盲』を劇場で聴きたかったのと、なにわ男子が好きなので観に行きました。
最初はみっちーが幸薄そうな顔してたのに、莉子ちゃんとの関係が深まっていく事に表情が柔らかくなっていってるのにホッコリしました。
自分が覚えてない記憶を周りの人は覚えてるのは、とてつもない絶望と不安と焦燥感の中にいると思います。
ただ、そんな自責の念があった莉子ちゃんを救ったのはみっちーが教えてくれた手続き記憶で、絵を描く技術は消えてなくならい事が彼女の支えになっていたんだと思います。
そんななか、彼女の記憶を彩ってくれていた大切な人の突然の死。彼女は彼との記憶を日記の中でしか思い出せないのに、お通夜では涙を流すシーンに心がとても切なくなりました。
覚えてないはずなのに、とても悲しい。
周りの人達が彼女のために彼との記憶を取り上げたのも、年月が経ってから彼女に返したことも何が正解かは分からないけれど、彼女の中に彼との記憶があったことだけは確かだと思います。
私たちが日々過ごしている日常は、忙しなくて、色んなことを覚えては忘れていってしまうと思います。
ただ、その中でも心に残る確かな記憶を一つでもいいから、大切にしまっておきたいな。と思いました。すごく良かったです。