kojikoji

今夜、世界からこの恋が消えてものkojikojiのレビュー・感想・評価

3.5
No.1592
2023.11.25視聴
2022年日本映画
原作は一条岬
監督は三木孝浩。「思い思われ、ふりふられ」「先生、好きになってもいいですか」の監督さん。

どこかで見たような映画。
「前行性健忘」は物語を作るには、ある意味作りやすい題材なのかもしれない。
日記で明日の自分に繋いでいくということが、すでに人生そのものを考えさせられるから。


 事故により眠ってしまうと過去の記憶がなくなる難病「前向性健忘」となった主人公の真織(福本莉子)。そんな彼女に徹(道枝駿佑)は不良グループに脅され嘘の告白してしまう。ところが彼女は3つの条件をつけて付き合うことを承諾する。
その一つの条件に「決して本当に愛さないこと」があった。
しかし、二人は付き合っていくうちに本当に惹かれるようになる。
しかし、徹には、ある秘密があった。

 薄々わかっていたものの、やはりラストは応える。
 真織を支え、二人の仲を取り持つことになる真織の友人琴音(綿矢泉)もまた、多分いつの頃からか徹を好きになってしまっているが、それをお首にも出さない。そこがラストをさらに悲しくさせる。
 最初に出てきた不良グループ三人以外は、全く悪い人間が出てこず、徹父が自分の人生なら悩んでいたりするものの、すごく健全な映画だ。
 少し登場人物が良すぎるぐらいだ。
この健全性について行けるのなら、青春恋愛映画としては、まあまあの作品と思う。
kojikoji

kojikoji