NOPE／ノープのrexsolusのネタバレレビュー・内容・結末

　何か訳のわからない禍々しいことが起こりそうな不安を駆り立てる展開や、最終的に登場する怪物の正体が？などスティーブン・キング風ですが、演出自体は新しい感覚でちょっと新鮮なドキドキ感を味わうことができました。
　ただ、前半でさんざん煽られた期待感の割には結末があっけなく、気になるエピソードが本筋に十分関連づけられずに放置されたりして、ストリーの尻すぼみ感は否めませんが、全体的には面白かったです。
　チンパンジーのコーディーについて後でネットで調べたら「トラビス事件」や「ブルーノ事件」などの実話をベースにしてること、最近でも日本のTV動物バラエティ番組に出演してたチンパンジーが女性スタッフを襲ってたことなどを知りました。作品に不気味な印象を与えるコーディー事件については、顔を食いちぎられながらも生き残った被害者の女性を最後にちらっと登場させてまでいるのに「回収されない意味不明な伏線」のまま終わっています。これがないとただのB級スティーブン・キング作品になってしまいそうなので、そこは主人公が継いだ家業の動物プロダクションに関係づけるとかして、何とかもう少しうまくまとめられなかったものかとは思います。