トモヤムクン

NOPE/ノープのトモヤムクンのネタバレレビュー・内容・結末

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

圧倒的、映画館鑑賞作品!

これはスマホじゃ勿体ない。

ジョーダン・ピール監督の作品では、
ゲット・アウトは鑑賞してありました。
(アスは知人から内容を少し聞いた程度に未鑑賞です)

ジョーダン・ピール監督の作品は、
黒人を主人公に起用し、
スリラー、ミステリー、サスペンスをベースに
想像の斜め上をゆく展開に社会風刺を混ぜ込んだ、
メッセージ性も高い作品が常です。

監督が作る世界観はいい意味で、
なんとなく統一感があり、
新作の予告が流れる度に、
『コレ、ジョーダン・ピール監督だな』
っと気付く方も多いと思います。

そんな中で本作。
予想通り、想像の斜め上をゆく展開でしたが、
あれは誰が当てる事が出来ますか!?笑
(これからちょっと熱く語ります…ご容赦下さい)

まず内容ですが、
各々が思っているとおもいますが、
『おぉ…そう来るか!』ですね。

ちなみなんですが、
予告で【UFOとの対峙】とわかった人で
結構いらっしゃるですかね?

僕も予告は観ていたんですが
UFOとは思ってなくて、
個人的に2回、衝撃を受けました笑

よくよく考えるとバカバカしい内容ですよね?
UFOだと思ったら怪物で、
そいつに人や動物が食われてる。
これを世間に知らしめよう!

めっちゃ端折れば↑のような事です。

だけど見終わった後の満足感と、
やはりジョーダン・ピール監督!
風刺的なメッセージ性が劇中の色々な所に散りばめられ
知的探究心を擽られ、即パンフ購入!
即解説熟読!!

もう、
読めば読むほど、知れば知るほど、
濃厚な旨味が湧き出てくるわ、くるわ。

馬鹿な感想ですが、面白すぎる!!

僕は普通のスクリーンの大体上下左右的にも
ほぼ真ん中の席で鑑賞したのですが、
コレは絶対『IMAX』!!

近くにIMAXがない方は
せめて前の方で鑑賞して下さい。

本作は大前提として、
怪物との撮るか喰われるかの単純明快な内容なんです。
それをなぜここまで褒めているのか?

それは圧倒的な"没入感"
正にソレがそこにいるような感覚になるカメラワーク。

怪物と画面上で目を合わせているのに、
手に汗握る緊張感。
大きく深呼吸したくなる恐怖感。

鬼気迫る心情を演出したズームイン、ズームバックから
恐怖で足がすくむ怪物の目線のフィックス。
ジワリジワリと緊張感に掻き立てられる長回し。

1つ1つのカメラワークが秀逸で、
フィクションとわかっていてもこの没入感は桁外れで
普通のスクリーンにも関わらず、
こんなに引き込まれた事は、
今までになかったと感じます。
また砂漠で怪物から逃げるOJとラッキー。
ここの疾走感、半端ないっすね。

この没入感は是が非でもIMAXで!
そんで音もめちゃめちゃ重要なので絶対IMAX!!
もう、今すぐ池袋に行こう!!!!

【個人的な感想】
ちょっとそれますが、
僕個人が感じ事を述べていきます。
※ほぼ殴り書きなので全然、読まなくても大丈夫です!

本作を観る前は、
正直ちょっと心構えでいました。
先程も申した通り、
UFO対峙の作品と思っていなかったので

『空から何がやってくるのか?』
『どんな恐怖が待っているのか?』

恥ずかしながらちょっとビクビクしていました。

そして始まると
・配給会社のロゴと共に流れる本編の音声。
・悲鳴とサルの吠え声。
・血だらけのサルと血みどろのステージ。
・旧約聖書のナホム書第3章6節

何が何なのかさっぱり理解出来ない幕開け。

不穏と不気味、
時々キャッチーさのあるセットアップから
少しずつ明かされる本作の概要。

クリストファー・ノーラン監督の作品の様に
理解が追いつかないわけでもなく、
かと言って、全てを理解出来ているかと言えば違う。

クエンティン・タランティーノ監督の様に、
過激なゴア表現や
眼前の光景を楽しむだけの作品でもなく

心の奥底にモヤモヤとした謎は残りつつも、
お決まりの斜め上の展開に変わった事への高揚感。

序盤の文(旧約聖書のナホム書第3章6節)はなんなのか?
本作の社会風刺はなんなのか?
クライマックスはどう着地するのか?

知りたい!、理解したい!
無知で理解力がない自分にイラつきながら
知的探究心にかられ、

本作の映像の没入感に魅了され、
この世界観…いや、この世界に引き込まれ、
恐怖感、危機感、緊張感など
数多の感情が爆発しながらも
眼前の光景を完全に楽しんでいる!!

鑑賞後の解説でも
理解していなかったが為に、
見落としていた部分に気付いた時の絶望感…
知れば知るほど、面白くなり、
学んだ後に気付く事が心地いい。

一回観ただけじゃ勿体ない。
普通のスクリーンで観たんじゃ勿体ない。

パンフ、解説、勉強して出直して
池袋に行こう。
トモヤムクン

トモヤムクン