タイムリミットは24時間。
木村ひさし監督、小芝風花主演によるコメディ・ホラー。
見た者が一定期間ののち死に至るとされる呪いのビデオを、妹が見てしまったことから、謎を解き明かそうとする主人公等の姿を描く。
主人公となるIQ200の頭脳を持つ大学院生を小芝、妹を八木優希、母親を西田尚美が演じているほか、川村壱馬、黒羽麻璃央、池内博之等が登場。
物語は、天才的頭脳を持つ主人公と、川村演じる自称占い師が、いつの間にやらコンビとなり、謎の解明にあたるバディものとして展開していくが、貞子や呪いのビデオのルーツとなる鈴木光司原作の『リング』のリアルタイム世代としては、そこかしこにリスペクトがあるのは嬉しい限り。
そんな中でも、胡散臭さ満点の霊媒師を池内が演じでいたのがハマり役であったのに加え、残念ながら鬼籍に入ることとなってしまった渡辺裕之が登場していたのには驚きの一言。
ホラーとコメディ、どっちつかずになってしまっているのは否めないが、しっかり現代風にアップデートされ、甦った貞子の姿にノスタルジーを感じるとともに、基本笑わない小芝の真顔に目が離せず、ラストカットが秀逸な一作。
見えちゃったんだ、運命ってやつが。
