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貞子DXのpenのネタバレレビュー・内容・結末

貞子DX(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

激しいカット割に、隙さえあればすぐにギャグを入れる内容は安定した木村ひさし監督の演出であまり心を動かされることはなかった。特に残り24時間のタイムリミット表す画面分割はさすがに時代を感じてしまった。今時これをやるのかと。

ただ、作中で色々と理屈を捏ねくりまわすのだが(ここは主演の小柴風花さんのハキハキとした台詞回しで結構聞けてしまうから不思議)、最終的に呪いと人の関係にまで踏み込んだ上でのエンディングは結構好きだ。「withコロナ」とかいうお題目が付いてしまった現代社会にも重ねられているようにも感じる。作中の雰囲気は緩いのだが、その様子とは裏腹に果たしてハッピーエンドなのか、それとも……という塩梅が良い。"お父さん"にお茶を出す西田尚美さんの笑みが一番怖かった。

これ以上の着地を見せるには予算も制作環境も潤沢な状況で貞子を使うしかない気がする。
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