極楽蝶

破戒の極楽蝶のレビュー・感想・評価

破戒(2022年製作の映画)
3.0
ストーリーは悪くはないが2時間のテレビドラマを観ているようで、そこのところが低評価の原因。大袈裟で不自然な演技と重要なシーンで興ざめの音楽がいけない。
「破戒」の人物設定の妙は、丑松など差別を受けている人たちが気高く、彼らを見下げている者たちが滑稽であることだと思うけど、今回映画化された「破戒」を観ると映画化された前2作と比べて丑松と志保との恋物語という要素が強かったように思った。このテイストは悪くはないし、今様の解釈として良いと思いました^_^ 丑松の「穢多はふるさとを語ってはいけないのか」という科白なんかはグッと感じるものがありましたねぇ。
ところで、今回も気になったのは「××製作委員会」がエンドロールに出てくるところ。これって、この委員会が企画を作って、監督に制作を依頼するのかなぁ? 監督が撮りたい作品を構想して、脚本にも関わらないと良い映画はできないような気がするなぁ^_^ 先日、国立映画アーカイブの「脚本家 黒澤明」という企画展を見たからそう感じたのかもしれないけど^_^
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