909

MEN 同じ顔の男たちの909のネタバレレビュー・内容・結末

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

カップルや家族での観覧はおすすめしないって言うからてっきりミッドサマー並みのセックスシーンがあるのかと思ったらそういうわけではないです。はっきり言うけど中年男の裸体が多いことと出産シーンがドアップでループされるだけです。
考察しようにもどこまでが現実でどこまでがファンタジーなのか理解できなくて結局これはどういうことなんだ?ってことになるけど要は感想や受け止め方を一人一人"異なったもの"を産んでほしいってことなのかなと都合よく解釈してる。
ただ根本的には男女の話だよね。この映画の中で唯一友達以外の同性が出てきたのは警察官の女の人だけだと思うんだけど、裸体の男がいるってだけでど田舎の警察がすぐさまに駆けつけてくれたことも同じ女の警官ならどれだけ不快で恐怖なのか共感できたからなのかなと思う。その後の釈放されたってシーンでより一層その時に違和感を感じたなぁ。裸体で付き纏ってくる男なんて女からしたら害悪でしかないのに同じ男からしたら何もしてないから無害になるところとか分かりやすい。いやいや裸体で付き纏ってきてる奴を釈放すんなよって思うよね。身近にある法も警察官も神父も結局は男がルールや基準を定めてそのものさしを別性である女にかざして善悪を判断するなんて無理があるし昔からそれは変わってないなぁと。
あとはどんなに気持ち悪いおじさんも、意地悪いおじさんも、結局は全員女から生まれてきてるってところ。これも皮肉だよね。子供が悪さをしたり間違った行動をとると親の顔が見てみたいはよく言うけど、その次に言われるのはどんな母親に育てられたの?であって決して父親が先に出てくることはないんだよね。このことを感じたシーンはドアの隙間から手を入れて入ってこようした瞬間とたんぽぽの綿毛が必要以上に追いかけてくるシーン、あと雌鹿の死骸に綿毛が着床するシーン。空いている空間(穴)に入ってこようとするって言う意味では人間にも置き換えられるなと。怯えて逃げ回る女と、処女をいつ失ったか気になる神父とかまさに言葉には言い表せない不快感だったな。これって日常生活においてとても些細なことで男から受ける不快感に近いものだと思う。雌鹿の目に綿毛が着床した後に蛆虫に集られてる雌鹿の映像も肉体的に代償を負うのは女だけであり求める側でいたくても男からしたら常に与える側の存在でいなくてはならないように感じたかなぁ。最後のシーンで自殺した夫が発した愛がほしいって言葉もそうだよね。暴力を振るっておいて謝るから許してほしいとか女にとってどれだけの恐怖であったか理解できていないことも丸出しな上で尚自分は愛されるに値する人間だと言い張るような言い方には呆れるしこれだから男はなって感情に着地しますね。
ただループされる出産シーンと最後の親友のお腹がまさかあんなに大きかったのは意外でもう分かりません。とりあえずお腹の子が女の子であるように祈ってます(笑)
909

909